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ベトナム法律事情Vol.37
その広告で罰金かも!
ベトナムの競争法事情②

―― ベトナムの競争法では、代理店への価格や取引条件の強制が違反になるとのことでしたが、他にも気を付けるべきことはありますか?

鷹野 そうですね。競争法では「不公正な競争行為」として、市場に悪影響を及ぼすような行為が列挙されています。結構範囲が広いのですが、秘密を漏洩する行為や、他の企業について不正確な情報を提供する行為、消費者に虚偽の情報または誤解を生じさせる恐れのある情報を提供する行為などが、規制の対象になっています。

―― 当局の取締りも実際に行われたりするんでしょうか?

鷹野 年に数件はありますので、注意が必要です。広告に関するケースが多いですね。例えば、空気清浄機メーカーが「ウィルスの99%を除去できる」といった広告を出したところ、消費者に誤解を生じさせる恐れのある情報を提供する行為であるとして、3000万VNDの制裁金が科せられた事例があります。

 他には、中国製のカバンを販売している業者が、韓国製と偽って広告していた件についても、消費者の誤解を招く情報提供であるとして、1億1000万VNDの制裁金が科せられています。

―― 結構、身近な問題ですね。ちゃんと広告の根拠となる事実が必要になるってことですよね。

鷹野 はい。そのような資料を、できればベトナム語で用意しておくことが望ましいですね。これらの取締りは外資系企業も対象になっていますので、気を付けた方が良いですね。

―― 競争法……全く意識してなかったですが、今後は注意します。

鷹野 亨 Toru Takano
長島・大野・常松法律事務所ホーチミン・オフィス弁護士。2012年日本国弁護士登録以降、経済産業省での2年半の勤務を経て、現在は主としてベトナムへの進出及び現地企業への法務アドバイスを行う。