2025年上半期GDP成長率が過去20年で最高
ファン・ミン・チン首相は7月3日、政府定例会議と、7月1日からの行政区再編後初となる全国34省市および3,300以上の基礎自治体(区・町・村)とのオンライン合同会議を主宰した。
会議で発表された報告によれば、2025年上半期の国内総生産(GDP)成長率は前年同期を上回り、過去20年間で最も高い水準を記録した。
財務省の速報値では第2四半期の成長率は約7.7%、上半期では約7.3%に達しており、今後の修正でさらに0.2〜0.3ポイント上振れる可能性があるという。主要都市の伸びが特に顕著で、ホーチミン市が7.82%、ハノイ市が7.63%、さらに10省が二桁成長を達成した。
首相「困難あるが、改革の効果出てきた」
チン首相は、各省市と中央省庁による迅速な再編対応と、経済社会の前進を評価する一方で、国際情勢の不確実性や為替圧力、企業活動の難航、8%成長目標達成への厳しさといった課題を指摘した。
下半期の政策指針として、首相は「3つの加速」と「3つの『しない』」を掲げた。
3つの加速
- 社会全体の投資総額を前年比11〜12%増へ
- 公共投資の完全執行(12月末までに100%)
- 全国で仮設・老朽住宅の解消、10万戸の社会住宅建設を年内に完了
3つの「しない」
- 行政手続きで住民・企業を放置しない
- 食糧・衣料に困る住民、医療が届かない人を出さない
- プロジェクトを中断しない、責任逃れさせない、資源を無駄にしない
加えて、米国との関税交渉に関する対応や、行政再編後の退職者への制度対応も優先課題に据えられた。政府は、長年の停滞・課題を抱える2,365件の事業案件について、財務省・政府監察機関を中心に早急な処理を求めている。
「二層行政体制」スムーズに稼働
内務省によると、地方の新体制(省と街区の2層モデル)は開始直後から円滑に稼働しており、行政手続きもスムーズであると評価している。地方当局は人員や設備の整備を事前に徹底し、安定運用を実現している。
政府事務局のチャン・バン・ソン長官によると、住民はインターネット経由で全国どこからでも行政手続きを行えるようになり、処理状況の追跡も可能になっている。
BRICS首脳会議にチン首相が出席へ
外務省によると、チン首相と夫人は、ブラジルのルラ大統領の招待を受け、7月4日から8日にかけて同国で開催される「BRICS拡大会合2025」に公式参加する予定だ。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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