9月16日午後、ファン・ミン・チン首相は「ベトナム民間経済フォーラム2025(VSPF 2025)」のハイレベル対話セッションに出席し、基調演説を行った。テーマは「潜在力の解放―ベトナムの未来を創造する」だ。
ベトナム人の知恵とスピードに感動
チン首相は80年にわたる国の歴史を振り返り、苦難の中で独立と自由を勝ち取った価値を強調した。さらに、自国企業による設計・施工の大型プロジェクトに感動したと述べた。
特に、展示会で紹介されたダイズン社の鋼構造建築について「通常2年かかる工事を10カ月で完成させた。まさにベトナム人の創造性とスピードの象徴だ」と語った。
首相が投げかけた5つの問い
約1,000人の参加者を前に、首相は突然5つの問いを投げかけた。
- 我々はベトナム共産党を誇りに思い、信頼しているか?
- 我々は国民と民族を誇りに思っているか?
- 我々は民族の明るい未来を信じているか?
- 我々は若者の先導に期待しているか?
- 我々は民間経済の飛躍的発展を信じているか?
問いかけに対し、会場からは声を揃えた賛同の反応が返った。
民間企業への期待と責任
首相は、過去3カ月にわたる対話で3,000件以上の意見が寄せられたことを評価し、民間企業に対して「党と国家の方針を遵守し、経営倫理と社会的責任を果たすように」と呼びかけた。
また「互いに頼り合い、共に発展することが不可欠だ」と強調し、輸出・投資・消費といった伝統的成長要因に加え、グリーン成長、循環経済、デジタル経済、知識経済を推進するよう求めた。
制度改革とインフラ整備を加速
具体的な課題として、首相は制度の不備、資金不足、人材問題、行政手続きの煩雑さなどを指摘し、政府が企業の負担を軽減すると約束した。
さらに、「今年中に主要な制度上の障害を解消し、次期国会で40本以上の法案を審議する」と言及。
インフラ整備については、カオバンからカマウに至る3,000kmの高速道路、沿岸道路、高速鉄道、中国・中央アジア・欧州へとつながる鉄道、空港、港湾、水路の開発を重点的に進めるとした。
国家と企業が協働で未来を築く
首相は「国家と企業、国民が一体となり、利益を調和し、リスクを分かち合うことで持続的発展を実現できる」と強調。
「冷静さを失わず、困難な時こそ団結し、未来を切り開こう」と呼びかけた。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
ベトナム進出支援LAI VIEN