ベトナムのルオン・クオン国家主席と夫人は9月21日、米国・ニューヨークで開催される第80回国連総会に参加するためハノイを出発した。今回の4日間の訪米には、「平和を愛し、国際社会に責任をもって貢献するベトナム」というメッセージが込められている。
今回の訪問は、ベトナムと米国の国交正常化30周年の節目に行われる最高指導者の米国訪問という特別な意味もある。
多国間主義の支持を表明
今回の訪米は、国連創設80周年とベトナム建国80周年が重なる中で行われる。ルオン・クオン国家主席は、ベトナムが多国間主義と国連の中核的価値を強く支持していることを改めて強調した。
9月18日、国連常駐調整官ポーリーン・タメシス氏らと会談した際、ルオン・クオン国家主席は「国連もベトナムも時代の状況に応じて効果的で実効性のある改革を進めてきた」と指摘した。
ルオン・クオン国家主席はまた、国連総会での演説において「戦争の傷を克服し、困難を乗り越え、国際社会に参画することになったベトナムの物語」を語り、平和の価値を尊重し、持続可能な未来のための変革を呼びかける予定である。
米国との協力を推進
外務省のダン・ホアン・ザン次官によれば、ベトナムと米国は経済・貿易・投資関係の持続可能な発展に取り組んでおり、特に税制問題の調整が進んでいる。米国は現在、ベトナム最大の輸出市場である。
今回の訪問では、米国首脳との会談に加え、企業、金融機関、学者らとの交流が予定されている。また、科学技術、経済、投資、教育、医療、再生可能エネルギー、気候変動といった分野での協力拡大を目指している。
米ワシントン首都圏のベトナム系企業家団体代表ゲイリー・タイン・グエン氏は「今回の訪問がベトナムの経済飛躍を後押しする大きな契機になる」と期待を表明した。
第80回国連総会の主要議題
第80回国連総会は9月23日から29日まで開催され、テーマは「共にあることで、より良くなれる:平和、開発、人権のための80年とこれから」である。
また、気候サミット、第4回世界女性会議から30周年記念となる会議、持続可能な世界経済サミットなども並行して行われる。さらに、非感染性疾患やメンタルヘルス対策、AIガバナンスに関する国際対話の開催も予定されている。
国連常駐代表ド・フン・ベト大使は「これは各国首脳が共通の課題について意見を交わし、解決策を探る重要な機会である」と強調した。
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