中部地方では11月19日、大雨により土砂災害の危険性が急激に高まり、ダナン、クアンガイ、フエの山間部では住民が不安を抱えながら避難生活を送っている。一方、沿岸部でも浸食と崩壊が激しさを増している。
山から平地まで広がる深刻な崩落
19日未明、ダナン市では、トゥボン川下流に位置するズイギア社のアンルオン堤防の補強作業に、第5軍区の兵士約500人が再び夜通し動員された。1か月近く、川岸では数kmにわたって崩落が連続し、住民は時間との戦いを強いられている。
ズイギア社によれば、村の多くの住民が川沿いに暮らし、護岸はコンクリートで補強されてきた。しかし、10月27日以降の大雨で上流から大量の水が流れ込み、複数の崩落地点が発生。雨が断続的に続いたことで被害は拡大した。
同日もダナン市の山間部では大雨が続き、住民と当局は対応に疲労が蓄積している。国道14D号線では多数の深刻な崩落が発生し、大量の土砂が道路を塞いでいる。国境沿いのラエーエー村では、村へ通じる主要道路で約200mにわたる陥没が確認された。
また、40B号線でも大規模な崩落が発生して交通が途絶。フンソン、チャードック、チャーミーなどの各村では、住民が学校や保健所に避難し続けている。
村内の危険箇所では、軍や警察が雨の中で立哨し、通行を制限している。高地の集落には土砂災害警戒の看板が掲げられ、緊張が続いている。
「崩れたらすぐに開通」クアンガイ省の必死の対応
19日、クアンガイ省建設局のグエン・フック・ニャン局長は「崩落が多発しているが、『崩れたところは迅速に開通させる』方針で全力で対応している。何としても長期の孤立は避ける」と述べた。
省内で最も重要な幹線道路である国道24号線では、ここ数日崩落が相次いでおり、コントム建設・交通管理会社が復旧に当たっている。同社は「大規模な崩落が多く、夜通し作業して車の通行を確保している」と説明した。
一方、省道623号線やDDH83号線などでも新たな崩落が続発し、重機が総動員されて復旧作業が進む。
住民孤立の危機を防ぐための応急措置
各地の村では、現地の部隊や住民が崩落直後から対応している。ソンハー村では、ヌオックバオ橋が洪水で流されると、当局と住民が協力して竹橋を設置し、1,200人の住民へ食料や医薬品の輸送を確保した。
バヴィ村でも、唯一の道路が崩壊して少数民族の数十世帯が孤立状態となったが、24時間以内に警察が竹橋を設置し、住民は必要物資を受け取れるようになった。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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