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【新型コロナ】大胆に活動を再開させる時期が来た

(C) VNEXPRESS

2022年の活動方針は”大胆な開放”であり、”ゼロコロナ”という考え方を捨て去る必要があるとグエン・シー・ズン博士は述べた。

2022年初頭からベトナム政府は、国民の安全と健康を守るという理念に基づいて、国際商業旅客便の再開を決定し、各省庁と地方自治体に対して学校や観光旅行の再開を指示した。

国会事務局の元副局長であったグエン・シー・ズン博士は、COVID-19後の回復に向けた安全な活動再開のロードマップは、”方針を統一し、注意深く準備するする必要がある”と指摘する。

まず第一に”活動再開は大胆かつ勇敢でなければならない”。これは今年の活動方針として第一に掲げられるべきものである。「つまり、ゼロコロナという考えを持続させ、パンデミックを完全に収束させなければ経済を回復できないという考え方を切り替える必要があります。」とズン博士は話し、この方針の切り換えがまだ十分にはできていないと指摘する。多くの地方では、未だにゼロコロナという思想が行動指針の中に残っており、実際に今回のテトの際にも帰省する市民に対して、政府の規定に反した隔離や検査が指示された。

ズン博士はさらに、COVID-19に適切に対応するためには、実際のデータに基づいて考える必要があると強調する。現在の最も重要な指標の一つはワクチン接種率だ。2月7日までに、ベトナム全国で1億8200万回のワクチン接種が実施され、1回目の接種が7910万回、2回目の接種が7420万回、3回目の接種が2900万回となっている。

「ベトナムのワクチン接種率は非常に高くなっており、私たちは、毎日の新規感染者数ではなく、死亡者数と重症者数に注目して対策を講じる必要があります。」とズン博士は話し、新規感染者数が重要で無くなれば、その数字を基にリスクを評価することは正確性に欠けることになり、経済に悪影響を及ぼすだけだと指摘する。そのため、今後の政策は、感染リスクの高い人とワクチンを接種していない人の管理に重点を置くべきだ。

「感染リスクを評価して地域をレッドやグリーンに分けて、健康な市民を含めたすべての国民にこの評価を適用することはもはや合理的ではありません。」とズン博士は話す。

ズン博士によると、COVID-19の死亡率が他の病気と比べてそれほど高くない場合、COVID-19にだけ極端な方法で対応することは合理的ではない。今後、時間の経過とともにCOVID-19は季節性の感染症とみなされるようになる可能性がある。この見方に基づいて、既に多くの国が解放に向けたロードマップをスタートさせている。ベトナムでも今後同様の方向へ進みだすのに、決して今が早すぎるということはない。

「既に開放を進めている各国では、COVID-19ワクチン接種率を重視するという一貫した方針がとられています。」とズン博士は話し、国民が社会経済活動に参加するためには、ワクチン接種を十分に実施する必要があると強調する。ワクチン接種は、自分自身を感染から守るだけでなく、コミュニティ全体の健康を守るために果たすべき責任でもある。

さらに、COVID-19感染防止対策の主役は、これからは政府ではなく国民に移る。以前のような収容、隔離、集中治療方針から政府は、国民の自主隔離と医療従事者の監督のもとでの自宅療養に方針を転換した。また、市民もCOVID-19感染拡大以降は、自分自身の健康を守るためにこれまでの習慣を変えることについて高い意識を持つようになった。

感染防止対策においてIT技術を徹底的に活用することも、今後の活動再開に向けて重視しておくべきポイントだ。IT技術の活用は、感染リスクの管理に活用できるだけでなく、市民の面倒な健康申告などの事務処理手続きに利便性をもたらす。

活動再開に向けたロードマップに関してズン博士は、当面は社会経済活動の回復を目指すべきで、まずは企業、工場、役所の活動を早急に回復させる必要があると指摘する。その後は、文化、娯楽、飲食店、ホテル、教育などのサービスを回復させる。旅行業に関しては、まずは国内旅行を再開させ、その後条件を確保した上で海外旅行客を受け入れる。

「全ての活動を再開させるためには、リスクを冒すことに慣れる必要があります。例えば、学校で生徒の一人がF0になった場合、その生徒だけを自宅療養とし、他の生徒は通常通り通学を続けます。」とズン博士は話す。

保健省の公衆衛生緊急対応センターのチャン・ダック・フー上級顧問もベトナムはゼロコロナ方針から、感染を効果的に抑制し安全かつ柔軟に対応する方針に切り替えたと指摘する。これはつまり、コミュニティ内での感染者を容認するということだ。

「そうは言っても、完全に野放しにするということではありません。あらゆる社会活動、文化活動、公共サービス、イベントなどは5Kルールを遵守し、感染を避けるために距離を確保する必要があります。」とフー氏は話す。

フー氏によるとウイルスは主に飛沫が軌道を通って感染させる。そのため、学校、旅行などの活動再開には安全を確保するための対策とロードマップが必要になる。自分がF0になるリスクが高いと感じたり、検査で陽性が確認された人は、他の家族、特に高齢者や基礎疾患のある人へ感染させないように対策を講じる必要がある。高齢者や基礎疾患のある患者は、COVID-19に感染した場合、重症化したり死亡する可能性が極めて高くなるからだ。

ホーチミン市医薬大学のドー・バン・ズン准教授も、現在の状況では、社会経済活動の再開が必要不可欠だと話す。しかし、ズン准教授は、国内の一部の地域では18歳以上の2回目のワクチン接種まだ完了していなかったり、2回目の接種が完了しても十分な免疫を得るまでの期間が経過していないケースがあることに注意する必要があると述べた。これらの地域では、感染拡大を防ぐために依然として5Kルールを遵守し、大勢の人が密集することを制限する必要がある。

ズン准教授は、18歳以上の国民への3回目のワクチン接種が完了するまでは、本当に必要な場合を除いて大勢の人が集まることは避けるべきだと話す。もし、大勢の人が集まるイベントに参加する場合には、参加者全員が感染防止対策を遵守する必要がある。

現在、保健省の承認した様々な検査キットが薬局で購入できる。そのため、ズン准教授は、できるだけ自分で検査キットを購入して検査することを推奨する。もし要請になった場合は、自主隔離して他人と接触しないようにすればよい。

出典:08/02/2022 VNEXPRESS
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