ベトナム水産物輸出加工協会(VASEP)は、2024年の輸出額が95億~100億USDまで回復すると予測している。
このうちエビの輸出目標額は40億USD、パンガシウスが19億USD、その他の水産品が36~38億USDとなっている。VASEPは、輸出市場は徐々に回復し、今年下半期には更に改善すると予測している。
2023年の水産物輸出額は92億USDで計画達成率は92%となり、2022年実績からは8%減少した。水産物業界は、物価高騰、需要低下、大量の在庫、輸出価格の低下、国内企業の苦境など様々な課題に直面し、目標を達成することが出来なかった。
2024年の世界経済の回復は依然として緩やかな見込みで、農業農村開発省は、2024年の水産物の輸出目標を95億USD、総生産量を922万トン、水産養殖面積130haに設定した。
VASEPは、2024年のベトナムの水産物輸出は依然として多くの課題に直面すると予測している。特に購買力の回復が遅れ地政学な紛争の影響で輸送コストが増加していることで消費が伸び悩む中、多くの水産品の価格下落サイクルが今年上半期まで続くと予想されている。
それに伴い、ベトナムの水産物は一部の大規模市場で厳しい競争に直面している。エクアドル産とインド産のエビはアメリカ、中国、EU、日本などの市場でシェアを伸ばしている。特に中国市場は力強い回復が見込まれているが価格競争も激しくなっておりベトナムの水産加工業界は厳しい状況に立たされている。また、国内ではエビやパンガシウスなどの養殖飼料の値上がりが引き続き大きな課題になっている。
さらにIUUイエローカードが2024年中に解除されなかった場合、資源、人材、インフラの不足により水産物の認証手続きが充分に満たせずEU向けの輸出が停滞する可能性がある。その場合は、マグロ、イカ、タコなどの品目が最も大きな影響を受けると予測されている。
出典:05/01/2024 VNEXPRESS提供
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