ベトナム国防省は、兵役を逃れるために故意にタトゥーを身体に入れる一部の国民に対し、「それは祖国に対する神聖な権利と義務を自ら放棄する行為である」と警告した。また、関係当局に対しては、法の厳正さと公平性を保つため、厳格な対処を求めている。
これは、国会の請願監視委員会が「タトゥーを理由に兵役を免除される制度を悪用している事例がある」として、制度の見直しを求める有権者の意見を国防省に転送したことを受けたもの。
国防省はこれに対し、2016年4月15日付の国防省・公安省共同通達50/2016号の第5条第9項により、兵役対象者のタトゥーに関する規定はすでに明文化されていると説明した。
現行規定では、以下のようなタトゥー・刺青を持つ者は入隊の対象外とされる:
- 政治・倫理に反する内容(反体制、民族分断、性的・暴力的・グロテスクなもの)
- 著しく不快感を与える箇所や広範囲のタトゥー
- 軍の文化や規律、任務遂行に不適切なもの
これらに該当しない、または除去可能なタトゥーについては、徴兵対象としての選考は継続されるという。
国防省は、「徴兵逃れを目的としたタトゥーは思想や倫理の退廃を示すものであり、そうした者は軍務にふさわしくない」と指摘。地方自治体や関係機関と連携して厳正に調査・処分すべきとの見解を明らかにした。
さらに、今後は毎年の徴兵活動に際し、タトゥー規定に関する具体的な運用指針を策定・指導し、不正行為の抑制を図る。
国防省はまた、今後もタトゥー規制を含む徴兵関連法の制度的課題を精査し、他省庁・地方政府と連携して法改正や制度整備を進めていく方針を示している。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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