住民の3分の1が浸水被害、百棟以上が屋根まで水没
2025年7月23日夜、ベトナム中部ゲアン省ニャンホア村で深刻な洪水が発生し、当局は夜通し対応に追われた。豪雨と上流の水力発電ダムの放流により、ラム川から大量の濁流が流れ込み、村全体が冠水した。
ニャンホア村人民委員会のドアン・ディン・ルック主席によると、村には約2万2,000世帯が暮らしており、そのうち1/3以上の住宅が浸水した。数百世帯に至っては、屋根まで水に浸かる被害が発生している。
午前5時に第一波、午後には氾濫のピークに
水害は23日朝5時ごろに始まり、斜面や小川近くの家屋が最初に浸水。その後も水位は急速に上昇し、夜には村全体が洪水のピークを迎えた。当局は早朝から住民の避難を開始し、日が暮れる頃にはおよそ7,000人の避難が完了した。
高台の集落も油断できず、夜間に緊急救助
深夜には山間部の集落「ディンホップ村」でも予想外の浸水が発生。住民は水が届かないと高をくくっていたが、実際には水が家屋内にまで押し寄せた。通報を受けた地元当局は、モーターボートを使って30世帯を救助・避難させた。
「ディンホップ村は、深夜に四方が水に囲まれ孤立していましたが、住民の命を守るため全力で対応しました」とルック主席は語る。
全26村が冠水、地域は完全に孤立状態
ニャンホア村は26の村から構成されており、そのすべてが浸水した状況にある。道路や橋も水没しており、外部からの支援・アクセスは完全に遮断されているという。
現在、現地では引き続き水位の監視と被災住民への支援体制が続けられている。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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