2030年までに“交通完全グリーン化”へ
交通管理センター、環境に優しい公共交通を構築
ホーチミン市公共交通管理センターは、コンダオ島特別区において6路線の電動バスを新設する計画を提案した。これにより、住民や観光客の移動手段を多様化させるとともに、環境保護と島特有の生態系維持を図る。
同センターは、コンダオ島を「交通グリーン化モデル」として発展させ、利便性と環境保全の両立を目指すとしている。
現状:バイク8,000台、車400台超 公共バスなし
現在、コンダオ島には約8,000台のバイクと400台以上の自動車が存在するが、公的なバス路線はない。住民や観光客は主にタクシーや契約車両、個人所有車を利用している。この状況は交通インフラと環境に大きな負担を与えており、島内の車両の95%以上が化石燃料を使用している。非機動型交通(自転車や徒歩)はほとんど見られない。
シンプルな道路網と環境保護の必要性
島内の道路は、グエンバンリン通り、トンドゥックタン通り、フイントゥックカン通りなど限られた幹線と、全長約40〜45kmの環状道路で構成されている。電動バスの導入は、移動需要に応えながら環境負荷を軽減し、貴重な自然生態系を守る効果が期待される。
提案された6路線の概要
- 中央市場-コ・オン空港(約15km)
- 中央市場-ベン・ダム港(24.8km)
- 市街地中心部循環(6.52km)
- 北西部-中心部(6.16km)
- 南東部-中心部(6.16km)
- 観光ルートBT01
運行計画とインフラ整備
6路線すべてが新設提案で、電動バスを採用する。各路線に5台を配置し、1台の定員は40人。運行本数は1日114〜215便で、時間帯によっては約15分間隔での運行もある。現在、技術インフラやバス停・電動充電ステーションの設置場所の調査が進められている。
2030年までの「交通完全グリーン化」目標
計画によれば、2030年までに島内の車両を100%排ガス基準適合とし、バイクの57%を電動化する。タクシーはすべてグリーンエネルギー化し、電動バス網を主要道路に全域展開する。さらに、新設・改修される都市道路には自転車専用レーンを設置し、持続可能な交通エコシステムの構築を目指す。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
ベトナム進出支援LAI VIEN