過去2日間のカントー市の1日あたりの新規感染者数は1000人近くまで上昇しており、感染レベルが最高の4にまで上昇した。保健省のグエン・チューン・ソン副大臣は、この状況について強い懸念を示している。
カントー市人民委員会は、カントー市の感染レベルを3と自己評価している。しかし、50歳以上の2回目のワクチン接種率が80%を越えておらず感染レベルは4となる。12月1日の感染防止作業部会の審査で、ソン副大臣はカントー市に対してワクチン接種率を再度見直すように要請した。もし、ワクチン接種率が80%を越えれば、実際の感染状況に応じて感染レベルは下げられる。
カントー市の最近の新規感染者数は急激に増加しており、医療機関は過負荷状態となり、F0は自宅療養とせざるを得なくなっている。保健省によればカントー市の12月1日の新規感染者数は989人、11月30日は981人で、メコンデルタ地域で最多の感染者数となっている。また、過去数日で見てもカントー市の感染者数は1日あたり500人を超えている。カントー市保健局の報告によると、7月8日以降の市中感染率は23.5%だ。
カントー市は、3層治療モデルを適用しており、現在300人が第3層の重症患者として病院で治療を受けており、1万人近くのF0が自宅療養を続けている。
カントー市のレ・クアン・マイン党書記は、カントー市の自宅療養中のF0にはA、B、Cの医薬品パッケージが配布され、その中には保健省から支給された抗ウイルス薬のモルヌピラビルも含まれているが、この薬を実際に服用している人の数はまだ少ないと話す。保健省は最近になって抗ウイルス薬であるアビガン3万錠をカントー市に支給した。カントー市では83の移動式医療ステーションを稼働させたが、人材が不足しているため、追加の62ヶ所の医療ステーションはカントー市医薬大学から応援人材の派遣を受けて稼働させている。市内には13か所の検査施設があり、1日最大8200件以上の検査に対応できる。
「ここ数日で感染者数が急増しており、重症患者も増えています。カントー市は、特に重症のCOVID-19患者の治療のために保健省のサポートを必要としています。」とマイン党書記は述べた。
カントー市は、市内で感染者が急増している理由についてカントー市がメコンデルタの中心都市であり、社会隔離措置が緩和されて以降、多くの人々がビジネスのために出入りしていることが理由だとの見方を示している。また、多くの製造業が”3つの現場対策”の実施を取りやめ、多くの労働者が仕事帰りにコミュニティで複数の人と接触しており、一部の人の感染防止対策意識が緩んできていることが感染リスクを高めているとの見方も示す。
「最近のカントー市での新規感染者数の増加は、政府と保健省の大きな懸念事項になっていますが、感染者がある程度増加するであろうことは、以前からわかっていたことです。」とソン副大臣は話す。ワクチン接種率が向上し治療薬があるのであれば、カントー市は重症者と死亡者の比率を下げることに注力すべきだとソン大臣は提案する。
ソン大臣は、また地域が十分なワクチン接種率を達成してるのであれば、費用対効果を考え科学的に合理的な範囲で検査を実施し、むやみに検査を拡大すべきではないとの認識を示した。その上で感染拡大を防ぐためには、多くの人が集まる集会、宗教施設、工場などでの監視を強化し、早期にF0をコミュニティから隔離する必要があると指摘した。
出典:01/12/2021 VNEXPRESS
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