ベトナムビジネスならLAI VIENにお任せください!入国許可、労働許可証、法人設立、現地調査、工業団地紹介などあらゆる業務に対応します!お気軽にご相談ください!

ベトナム法律事情Vol.35
オカルトを広めたら罰金?
ベトナムの迷信規制

―― この前、ベトナムの有名YouTuberに罰金が科されたニュースを聞いたんですが、何とその理由は、「迷信を広めたから」だそうです! そのような取締りもあるんですね。

鷹野 よくご存知ですね。今年の3月頃、ベトナム人YouTuberが人形を使った学力向上のおまじないをTikTokで披露したところ、迷信を広めているとして、750万VNDの罰金が科されました。ベトナムの法令では、迷信を勧める情報提供については、罰金が科されると定められています。

―― そうなんですね。でも迷信やおまじないなんて、日常にあふれているようにも思うんですが……。

鷹野 確かに、すべての迷信流布を取り締まるというのは現実的ではないですね。今回のケースで罰金が科されたのは、このYouTuberが800万人超の登録者を持つ非常に有名な方であったこと、またその視聴者層が主に子供であったことから、悪影響が大きいと当局に判断されたのではと私は考えています。

―― 子供への影響を考えてであれば、確かに納得できますね。

鷹野 過去には、高額の寄付を受け取って除霊していたお寺や、悪魔払いの慣習や説法を説きながら自称ボランティア活動を行っていた団体が、仏教などの宗教とは異なる「迷信」を流布しているとして罰金を科されたケースもあります。

 この場合も、高額の寄付を募ったり、集団を形成したりして、社会に悪影響を与えている点が考慮されたと思われます。

―― 私もこういうオカルト話は結構好きなので、気を付けないと……って、そんな影響力はないですが。

鷹野 亨 Toru Takano
長島・大野・常松法律事務所ホーチミン・オフィス弁護士。2012年日本国弁護士登録以降、経済産業省での2年半の勤務を経て、現在は主としてベトナムへの進出及び現地企業への法務アドバイスを行う。