台風ヤギの被害を乗り越え、ハイフォン市の95%の製造業とクアンニン省の多くの施設が活動を再開している。
台風ヤギが”襲来”してから2日後の9月9日午後になってもハイフォン市内の工業団地に入居している多くの企業が、主に電気、水道、通信インフラの障害によって操業を再開できていなかった。また、少なくない企業の工場が暴風によって建物自体に被害を受けていた。
LG Electronicsでは、国道10号線に面する側のフェンスが倒壊した。会社側はこのエリアを保護するために、清掃スタッフと警備員を配置しなければならなかった。同様にドーソン工業団地とナムディンヴ―工業団地に入居していた多くの工場や倉庫も屋根を飛ばされたり、倒木による被害を受けたりした。従業員は、工場を修復し製品を安全な場所に保管する作業に追われた。
ハイフォン市経済区管理委員会の統計によれば、ハイフォン市内の多くの工業団地が浸水し、工場の屋根が吹き飛ばされ、入口のゲート、監視カメラ、樹木などが被害を受けた。特にDeep C工業団地では、PHA Vietnam、LS Metal、Pegatron Vietnam、Global Material Handling、Adhes Vietnam、IDP Dinh Vu、Suhil Vietnamなどの工場が深刻な被害を受けた。また、ドーソン工業団地に入居しているEnviron StarとJinkaは、工場が浸水し、機械設備が故障した。
しかし、ハイフォン市経済区管理委員会のレ・チュン・キエン氏は、9月10日には、95%の企業が受注済みの仕事に対応するため活動を再開したと述べた。「殆どの企業が困難を克服し、製造活動を再開させました」とキエン氏は述べた。
ハイフォン市の各港も、安全確保のために2日間活動を停止した後、9月9日から活動を再開した。北部最大の国際コンテナ港であるタンカン・ハイフォン国際港(TC-HICT)は、14時からコンテナの受け入れを開始し、16時半には船舶の受け入れも再開した。これらの埠頭では安全確保のために、現在も監視が続けられている。
ディンヴ―港とチュアヴェー港周辺の道路は、貨物の受け渡しのために出入りするコンテナ車で混雑している。管理機関の推計によれば、過去数日間で100隻近くの船舶がハイフォン市の各港に入港できず、企業、船主、物流業者などに大きな影響を与えた。
VSIPトゥイグエン工業団地に入居している外資系企業の管理者によれば、9月10日にはこの工業団地内の殆どの企業が活動を再開させた。しかし、一部の工場では製品を”修理しながら製造する”必要があるため、完全には安定していない。
機械、設備、工場の修復作業に加え、台風ヤギの影響による停電も企業の製造活動に大きな影響を与えた。しかし、ハイフォン電力の担当者は、ファイフォン市内の殆どの工業団地への電力供給は9月9日の午後には回復したと述べている。「最後に残ったドーソン工業団地とハイフォン96輸出加工区も9月9日の夜には電力が回復しました」と担当者は述べている。
台風ヤギが直撃したクアンニン省では、炭鉱を含め全体の約30%の電力が復旧した。ベトナム電力公社(EVN)は、9月10日にはハロン市の電力が復旧すると発表した。数日前、北部電力公社(EVNNPC)は、クアンニン省、ハイフォン市、ハイズン省など台風によって深刻な被害を受けた地域の送電網の問題を克服するため、他の地域から緊急支援チームを派遣した。
クアンニン省の石炭採掘企業も生産を早急に安定させるため、最大限の人員を動員するように努めた。台風の影響でヴァンザイン鉱山は停電となり通信が途切れ、ウオンビから鉱山へ向かう道路も土砂崩れによって遮断された。複数の採掘現場で事務所や工場の屋根が吹き飛ばされ、露天掘りの石炭採掘現場では30本以上の電柱が倒壊した。ベトナム石炭・鉱物産業グループ(TKV)は、地下及び露天掘りの作業チームに対して、水を排水し通気を確保するため発電機とポンプを活用し、電力が戻り次第活動を再開できるように準備するよう指示した。
一方で、サービス業や旅行業は活動再開までにまだ時間がかかるとみられている。サンワールド・ハロン公園では敷地内の90%の樹木が折れたり倒れたりなど何らかの被害を受けた。管理事務所も強風の影響で天井や窓ガラス、看板などが壊れた。
サンワールド・ハロンの担当者は、現在、早期の活動再開に向けて復旧作業に全力で取り組んでいると述べた。同様にサンワールド・カットバでは、ケーブルカーを9月6日から営業停止にしており、現在まで復旧されていない。
出典:2024/09/10 VNEXPRESS提供
上記記事を許可を得て翻訳・編集して掲載