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早わかり!ベトナム法律事情 Vol.86|ドローン撮影は自由にできるの?|ベトナムの人民防空法

長島・大野・常松法律事務所ホーチミン・オフィスのファン・ダン・ホアン・チュック氏

―― ベトナム国慶節80周年の祝賀イベント、すごく壮大でしたね。ドローンで撮影された全景の動画はとても迫力がありました。

チュック その映像を撮った人がちゃんとドローンの飛行許可を取っていたのかは少し気になりますね。

―― 許可が必要なのですか。

チュック はい。原則として、ドローンなどの無人航空機を飛行禁止区域と飛行制限区域において飛ばす場合には、事前に国防省に対して許可を申請する必要があります。許可を取らずに無人航空機を禁止区域や制限区域で飛ばした場合、2000万VND(約11万円)~3000万VND(約16万円)までの罰金が科されます。

―― 厳しいですね。ハノイ市は首都だから禁止区域や制限区域に入るということですか。

チュック 禁止区域には、国防・安全保障区域や、民間および軍用の空港・飛行場区域、中央政府機関や省レベルの国家機関の庁舎が集まる区域が含まれます。制限区域には、地形からの高度が120mを超える空域、多数の人が集まる場所、国境地域などが含まれます。

 従って、ハノイ市だけでなく、ホーチミン市の大部分も飛行禁止区域および飛行制限区域に該当することになります。

―― なるほど。もし自分がドローンを飛ばす立場だったら、禁止区域や制限区域をどう調べれば良いのですか。

チュック 今年6月に国防省は、ベトナム全土の空域における飛行禁止区域と飛行制限区域を、具体的に示した地図を掲載したサイトを公開しました。そこから確認できますよ。

―― 見つけました。cambay.mod.gov.vnですね。ドローンで何か撮影したくなったら見てみます!

著者紹介:Phan Dang Hoang Truc ファン・ダン・ホアン・チュック
長島・大野・常松法律事務所ホーチミン・オフィスのパラリーガル。2019年ホーチミン市法科大学卒業。2024年名古屋大学大学院法学研究科博士取得。法令リサーチ等弁護士の業務のサポートを担当。