フエとダナンで洪水の危険高まる
中部フエ市とダナン市では、10月26日夜から27日にかけての豪雨により、低地での洪水リスクが急速に高まっている。これを受け、ベトナム人民軍参謀本部は各軍区や総局に対し、緊急の対応体制を指示した。
27日に人民軍のレ・クアン・ダオ参謀副総長の名で発出された公電によると、フエ市のフーン川、およびダナン市のブーザー・トゥーボン川では水位が警戒レベル3を超えて上昇しているという。
歴史的水位に迫る可能性
予報によれば、フエ市内の河川では引き続き急激な増水が見込まれており、フーオック観測所では過去の最高水位を超える恐れがある。キムロン観測所では警戒レベル3(基準1.1m)を上回る見通し。ダナン市のブーザー川でも同様に警戒レベル3を超える水位が続いており、河川沿いの低地では広範な浸水、山間部では土砂災害や鉄砲水の危険が高まっている。
参謀本部、各部隊に「万全の警戒」命令
参謀本部は、政府および国防省からの緊急指令を厳格に実施し、大雨や局地的洪水、地滑りなどの被害に備えるよう各部隊に通達した。
気象状況を常時監視し、災害発生時には迅速かつ効果的に対処すること、救助・救援活動のための人員と装備を即時動員できる体制を整えることを求めている。
第4軍区・第5軍区に特別指示
被害が想定される中部地域を管轄する第4軍区および第5軍区には、各省・市の軍事司令部と連携し、浸水・土砂崩れの重点注意箇所を早急に点検するよう命じられた。
また、孤立が予想される地域に対しては、食料・物資・通信設備を確保し、必要に応じて人員・車両を派遣して救援活動を行うよう求めている。
国防省直轄部隊も待機態勢
空軍および第18軍団には、救難飛行や物資輸送のための機体・要員の準備が指示された。通信兵科および軍系通信大手「ベトテル」には、被災地との通信を確保し、指揮命令の途絶を防ぐよう要請が出された。
そのほか各軍団・兵科に対しても、駐屯地のある地域で災害復旧支援を行うよう通達している。
バックマーでは9時間で700mm、24時間で1680㎜の雨量
国家気象予報センターの報告によると、26日夜から27日朝にかけて、クアンチ省からクアンガイ省にかけての地域では400mmを超える大雨が降った。
特にフエ市のバックマーでは、わずか9時間で700mm、24時間以内の総降雨量は1680㎜に達した(民間測定アプリ「Vrain」による)。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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