首都ソフィアで両国首脳が会談
ブルガリアを公式訪問中のベトナムのトー・ラム書記長は、現地時間10月24日午後、ブルガリアの首都ソフィアでロセン・ジェリャズコフ首相およびナタリア・キセロヴァ国会議長とそれぞれ会談を行った。
政治的信頼を高め、協力枠組みを拡大
ジェリャズコフ首相はトー・ラム書記長の初のブルガリア訪問を歓迎し、この訪問が両国関係の発展に重要な意義を持つと強調した。
両首脳は、新たに確立された協力枠組みのもとで政治的信頼を強化し、党、政府、国会、民間レベルでの交流を一層促進することで一致した。また、両国の外務省が二国間協力の調整役を担うことを確認し、政府間委員会や科学技術協力委員会といった既存のメカニズムを活用するとともに、戦略的パートナーシップにふさわしい新たな仕組みの検討を進める方針を示した。
経済・貿易関係を主軸にEVFTAの活用促進
両国は経済・貿易・投資分野を関係発展の主な原動力と位置付け、ベトナムとEUの自由貿易協定(EVFTA)を効果的に活用することの重要性を確認した。
サプライチェーンの安定化や港湾を通じた物流連携を強化し、今後数年で二国間貿易額を倍増させる目標を掲げた。
また、トー・ラム書記長は、ベトナムがブルガリア産品の国内およびASEAN市場への参入を支援すると述べ、ブルガリアが「ベトナム産品のEU市場への玄関口」となることを期待した。
教育・観光・医療など伝統分野の協力も拡大へ
トー・ラム書記長はさらに、教育・文化・観光・医療・労働・農業など伝統分野での協力拡大を提案した。特に、欧州委員会(EC)によるベトナム水産物への「イエローカード」解除の早期実現や、両国政府間の医療協力協定締結の推進を呼びかけた。
両首脳はまた、デジタル経済、AI(人工知能)、サイバーセキュリティ、電子政府など新分野でも協力の余地が大きいと指摘し、科学技術協力を戦略的パートナーシップの重要な柱に据える方針で一致した。
国際・地域レベルでの連携を確認
ベトナムとブルガリアは、国連およびASEAN–EUなどの多国間枠組みで緊密に連携し、相互支持を続けることで合意した。
議会協力を戦略的関係の柱に
ナタリア・キセロヴァ国会議長との会談で、トー・ラム書記長はブルガリアがベトナムの独立闘争や発展において長年支援してきたことに謝意を表した。
キセロヴァ議長は、両国関係の発展は「戦略的な結びつきの深化」を示すものであり、世界情勢が不安定化する中で両国が新たな発展段階に入る重要なタイミングだと述べた。
両者は、議会協力が戦略的パートナーシップの主要な柱であるとの認識で一致。国会間や各委員会間での交流を活発化させ、情報や経験を共有することで、科学技術、IT、製薬、高付加価値農産物などの分野での協力拡大を目指すとした。
また、トー・ラム書記長は、ベトナムがブルガリア国会とASEAN議会連合(AIPA)との連携強化において「橋渡し役」となる用意があると表明した。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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