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早わかり!ベトナム法律事情 Vol.39
刑罰が科されるかも!
ベトナム新型コロナ対策事情

―― 新型コロナの感染予防対策を遵守しないと、行政罰どころか、刑罰も科されるかもって本当ですか?

ラン そうですね。ベトナム刑法(2017年改正施行)には、「人に危険な感染症を拡散させた罪」が定められています。自宅での隔離に関する規制を遵守しなかったり、健康状態の申告を規定通りに実施せず、これにより新型コロナを他人に感染させた場合は起訴される可能性があります。

 その場合、少なくとも5000万VND(約25万円)~2億VND(約100万円)の罰金、または1~5年の懲役で、もし2人以上を死に至らしめたような場合には10~12年の懲役です。

―― えーー。かなり重い刑罰ですね。実際に有罪判決が言い渡されたケースはあるんですか?

ラン ありますよ。航空会社の客室乗務員が集中隔離後に自己隔離規制を守らず、ホーチミン市内の様々な場所に行って、接触した人の1人が陽性となりました。懲役2年、観察期間4年の、執行猶予付き判決になりました。

 また、健康状態で嘘をついて自宅隔離規制を遵守せず、他人に新型コロナを感染させ、そのうち1人が死亡しました。こちらは懲役5年の判決が言い渡されています。現時点で取り調べ中のケースも複数あります。

―― 日本だと感染して外出しても刑罰までは科されていない気がしますが、やっぱり感染症の危機に対する国家の姿勢が大きく異なっていますね。

ラン そうですね。日本人を含む外国人でも適用対象になりますので、注意が必要です。

―― 日本と同じように気軽に行動すると、そのうち、逮捕されるかもね(笑)。気を付けます。

Nhiep Thi Lan ニエップ・ティ・ラン
長島・大野・常松法律事務所ホーチミン・オフィス、パラリーガル。2017年ハノイ法科大学卒業。その後、名古屋大学大学院で2年間修士課程を修めて、現在は法令リサーチ等弁護士の業務のサポートを行う。