ベトナムビジネスならLAI VIENにお任せください!入国許可、労働許可証、法人設立、現地調査、工業団地紹介などあらゆる業務に対応します!お気軽にご相談ください!

ベトナムニュース【文化】サイゴンの路上で70年以上続くバインミーの老舗

(C) VNEXPRESS

ホーチミン市3区ハイバーチュン通りの路上で販売されているリー爺さんのバインミーには、各種ハム、玉ねぎ、キュウリが入っており、毎日朝の3時間だけで450個売れている。

毎日午前6時ごろになると3区のディエンビエンフー通りとハイバーチュン通りの交差点近くの住民は、路上にパンを運ぶグエン・ホアン・クオック・ティエンさん(47歳)一家の姿を目にする。バナナの葉を並べたお盆の上に様々な種類のハム、キュウリ、玉ねぎ、醤油が並べられる。その傍には、サクサクとした歯ごたえのパンが準備される。ここを初めて訪れるお客さんでこの店が70年も続いていることを知る人は殆どいない。

日差しや雨から守るために準備されたパラソルには”リー爺さんのバインミー”と書かれた看板が掛かっている。リー爺さんとはこのバインミーの生みの親の名前だ。「リー爺さんは北部出身で1950年にサイゴンにやってきてバインミーを売って生計を立てていました。私は3代目でもう20年ここでバインミーを売ってます。」とティエンさんは、お客さんのためにバインミーを作りながら話してくれた。

ティエンさんによるとリー爺さんはバインミー販売を始めたときから北部の味覚を取り入れていた。その当時のバインミーには牛のハム、豚のハムなど北部の特産品が挟まれていた。パンにはパテやなますのような南部風味のものは入っておらず、他には玉ねぎときゅうりが入っているだけで、客の好みに応じて胡椒や醤油を振りかける。

当時のリー爺さんは、大きな竹籠にパンを入れてバイクで移動しながら販売していた。1980年代に入って歳を取ると、リー爺さんはバイクの移動販売をやめて、ハイバーチュン通りの路地で販売を始めた。

「2000年代に入ってから爺さんはバインミー売りを引退しました。でも3世代を経た今でもバインミーは同じ場所で伝統の味を守り続けています。」とティエンさんは話す。

バナナの葉を敷いたお盆の上には様々な種類のハムが並べられている。一部のハムは、一家が独自のレシピで調理した自家製で、牛肉のハムは北部からの移住者が多く住むオンター市場で仕入れている。

具材の鮮度を保つため、事前にカットはせずお客さんから注文を受けてから切るようにしている。厚切りのハムときゅうり、玉ねぎ、唐辛子を挟んで醤油を振りかけたバインミーは、30秒ほどであっという間に完成する。

(C) VNEXPRESS

11月8日の朝、グエン・バン・モットさんが朝食のためにバインミーを買いに立ち寄った。常連さんの好みを知り尽くしているティエンさんは、モットさんのバインミーには牛のハムを多めに入れる。実はモットさんはこの店の50年来の常連客だ。今年72歳になるモットさんによると、1970年に当時法律大学の学生だったモットさんは、よくここでリー爺さんのバインミーを買って学校に行く前に亀池広場に座って食べたそうだ。

「何年たっても味は昔のままで沢山の具材が入っていてお腹いっぱいになります。ここの店はバターやパテを使わないので、全然飽きが来ないんです。今でも週に1回は立ち寄ってここのバインミーを買います。」とモットさんは話してくれた。

ホーチミン市建築大学の学生であるファン・リー・タイ・ロックさんは友達と一緒に朝食のバインミーを買いに来た。学校の近くにあるこの店で多くの人がバインミーを買っているのを見て、この店に通うようになり、もうすぐ1年になるとロックさんは話す。「この店ではいつも全部入りのバインミーを注文します。他の店とは風味が違っていて美味しいです。この路上の小さな店が70年以上も続く老舗だと聞いてビックリしました。」とロックさんは話してくれた。

ティエンさんは、日曜日を除いて毎朝ここでバインミーを売っており、9時半ごろに商品が無くなると閉店する。1個が2万5000VND~3万VNDのバインミーが毎朝450個ほど売れる。この店は、サイゴン大教会、ブックストリート、サイゴン中央郵便局、亀池広場などの観光地に近く、近くには大きなカフェなどもある。お客さんは、餅仮が多いが中には店の路地に座って食べる人もいる。

出典:09/11/2022 VNEXPRESS
上記を参考に記事を翻訳・編集・制作