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ベトナムニュース【経済】残業を求める労働者たち

(C) VNEXPRESS

労働者は収入が安定して残業ができる仕事を見つけたいと考えているが、企業の受注が減少している状況ではそのような仕事を見つけるのは容易ではない。

就職申し込み書類をバイクに積み込んで、クー・チン・センさん夫妻は、ラオカイ省からハノイ市のタンロン工業団地まで仕事を探しに300㎞以上を移動してきた。センさん夫妻は、工業団地内の掲示板に何十枚も貼られた求人情報を見ながら残業ありという仕事を探した。

各求人情報には、仕事内容、年齢制限、基本給、手当などが記載されているが、残業については書かれていない。センさんは2月の日差しが照り付ける中、6時間以上バイクで移動して汗で濡れた髪のままヘルメットを抱えた。センさんは掲示板の情報を写真に撮って再度詳しく検討することにした。

3人の子供を持つセンさんは月収1000万VNDの仕事を希望しているが、殆どの求人は基本給と手当込みで700万VND程度となっている。センさんは、夫婦がワーカーとして働いた場合の収入を計算してみるが、食費と家賃、3人の子供の養育費で全て使い切ってしまい貯金する余裕はなさそうだ。

センさん夫妻は、以前ハイフォン市の電子部品工場で働いていたが、工場が労働時間を短縮したことで月収が600万VNDまで落ち込み、テト前に仕事を辞めた。故郷のラオカイ省でテトを過ごすために最後に受取った1200万VNDも使い果たし、センさん夫妻は仕事を探すためにハノイへ来ることにした。

ゲアン省出身のラン・アインさん(26歳)夫妻も掲示板の求人情報をよく見に来る。故郷から400㎞以上も離れた首都まで仕事を探しに来て、3日間も様々な工業団地を回って求人情報を見たが、思ったような仕事は見つけられていない。

以前、ラン・アインさん夫妻は、月給500万VNDの電子部品工場で期間工として働いていたが、昨年末に契約が打ち切られた。契約更新もなかったため、二人はテトより1ヶ月も前に故郷に帰ることになった。南部は遠すぎるので、ラン・アインさん夫妻は、安定した収入と残業があり社会保険に加入できるという条件で仕事を探すためにハノイにやってきた。仕事を見つけやすくするために、夫婦はドンアン県で部屋を借りることにした。

「残業はなく、基本給と手当を合わせて大体どこも月給700万VND程度です。」とラン・アインさんはうなだれ、とりあえず電子部品工場で働くことにしたと話してくれた。

労働者・労働組合協会の統計によると、工場労働者の平均労働時間は1日あたり8時間から7.25時間に減少し、企業の受注減によって残業もなくなった。

テト前後で91万人以上の労働者が労働時間の短縮、失業、労働契約の一時停止などの事態に直面した。2022年末の労働者の平均収入は、590万VNDとなり、2022年第3四半期の平均670万VNDから大きく落ち込んだ。失業した場合に3か月以上生活を維持できるだけの貯蓄のある人は12.7%しかおらず、1~3か月以内が16.7%、1か月未満が11.7%となっている。

受注と雇用の落ち込みは2023年第2四半期まで続くと予想されているにもかかわらず、2023年初頭に実施された北部の求人需要調査では、企業は5万4000人以上の労働者需要があると回答しており、そのほとんどが製造業だった。

「非熟練労働者の場合は、給与相場が700~800万VND程度で、残業だけが更に収入を増やす唯一の手段です。」とタンロン工業団地内の自動車部品工場で人事を担当しているホアイ・アインさんは話す。

しかし、現在の受注が減少している状況では、多くの企業が1日8時間しか稼働せず、残業はほとんどない。労働者と企業の双方のニーズがマッチしていないため、企業は欲しい人材を採用することが難しく、労働者は仕事が必要にもかかわらず良い仕事を見つけられずにいる。

ハノイ職業サービスセンターのブー・クアン・タイン副所長は、2022年の初めごろは、多くの労働者がより収入の高い仕事に就くために仕事を辞めることを厭わなかったので、様々な業種で大胆な労働市場の変動が起きたと話す。しかし、現在では既に安定した仕事のある労働者は、転職よりも安定した収入を維持できる職場を優先するようになっている。

「一般労働者が相場よりも高い収入を得たいのであれば、残業以外に経験と技術を身につける必要があります。」とタイン副所長は話す。

出典:15/02/2022 VNEXPRESS
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