NSPGの高野純平と申します。何となく入ったこの物流業界に気が付いたら20年ほどおり、私にとって通関は日常ですが、皆さんはお仕事で直接輸出入に関わる方以外は馴染みがないと思います。
一番身近な通関と言えば入国時に通る税関申告。ベトナムでは申告書の提出を求めていませんが、日本では入国時に税関へ申告書(黄色の紙)を提出、最近では電子申告も増えているようです。
この申告書では輸入が禁止・制限されている物品の持込みがないか、免税の範囲を超えていないか等の確認事項が記載されていますが、具体的に書かれていない制限品もあります。
例えば、滞在先で気に入った石鹸などを持ち帰った場合、諸手続きなしで持ち込める最大量は、個人の使用に限り24個までしか認められていません。これは他法令、この場合は医薬品医療機器法(旧薬事法)で制限されているからで、一般的に通関は、通関関連法と他法令(それ以外の様々な法律)からできています。
また、これらは日常生活に危険が潜まないように、輸入の時点から管理する目的で、各国様々な輸入制限を設けているわけですが、通関にはまた違った観点での「関税」があります。
関税は他法令のようにその物品が持つ性質面から輸入を制限する訳ではありません。それぞれの物品に対して輸入時に定められた税金を課すことによって、輸入量を調整しているのです。そのため税率は各国で様々です。
関税はトランプさんのおかげで身近なワードになりつつありますので、次回はもう少し詳しくお話いたします。