2023年1月から11月までの11か月間に100万人以上が失業手当を申請していたことが分かった。これは昨年同期比で約13%の増加だが、一時解雇や失業の状況は、最近になって改善の兆しを見せつつある。
この数字は、労働・傷病兵・社会省が12月26日に開かれた産業活動報告会議で公表したものだ。このうち、95万5000人が失業保険の需給が決定しており、前年同期比9.5%増となった。失業保険手当は、労働者が新しい仕事を探す間の生活費の一部を補うことを目的としている。
失業保険の受給者は増加しているが、今年下半期に入ってから休職者や失業者の数は減少傾向にある。第3四半期の全国の失業者数は11万8400人で、第2四半期から9万9000人も減少した。失業者の多くは、南部に集中しており特にホーチミン市(3万4600人)とビンズン省(3万3600人)が顕著だ。
第3四半期の休職者数も5万4000人で第2四半期から18万7000人も減少している。このうち66%の労働者が外資企業で働いており、業種別では、皮革・履物産業が32%、縫製業が31%を占めている。労働争議やストライキの件数も昨年同期から75%減の22件となり、大きな問題には発展していない。
労働者削減の波が最も大きかった地域の1つであるビンズン省では、11月末時点の社会保険加入者数が99万2000人となり、9月から8000人以上増加した。これは、企業の労働者解雇の波が収まりつつあり、労働市場が回復傾向にあることを示している。
しかし、ビンズン省労働局によれば、企業は、受注量が回復している一方で、経験豊富な熟練労働者の採用に苦労している。この一因としては、仕事が減り収入が減った熟練労働者が田舎に帰ったことが考えられる。このような労働者は、都市部に戻っても安定した職に就くのは難しいのではないかと考え、テトを前にして都市部へ戻ることを躊躇している。
需要と供給のバランスをとるため、ビンズン省はオフラインとオンラインの両面で採用活動を支援し、企業の求人情報を労働者に発信したり、オンライン面接を設定したり、失業手当の手続きに来た人へ新しい仕事を紹介したりしている。
今年はホーチミン市でも受注減を理由に多くの大手企業が人員削減を余儀なくされた。例えば、ホーチミン市で最大規模の従業員数を誇るPouyuen社では、3回に分けて9500人もの人員削減に踏み切った。12月上旬になって、同社は現時点で2024年6月までの注文を確保しており、今後更なる人員削減は予定していないと発表した。
ホーチミン市は、各行政機関に対して失業手当を全額支払い、失業者が早期に再就職できるように支援するよう指示した。ホーチミン市人民委員会のズーン・アイン・ドゥック副主席は、多くの困難があるとしながらも、ホーチミン市は新たに14万1000人以上の雇用を創出し、失業率を4%未満に抑えることに成功したと述べた。
会議に出席したチャン・ホン・ハー副首相は、労働・傷病兵・社会省に対して労働市場のニーズを確実にフォローし、関係機関が市場の動向を監督し、労働者と企業が需要と供給について把握できるようにするため、全国規模の雇用サービスプラットフォームを構築するよう指示した。
この発言を受けて労働・傷病兵・社会省のダオ・ゴック・ズン大臣は、2024年の達成目標として失業率4%未満、労働者の資格取得率28%以上、貧困率1%未満の3つを挙げた。さらにズン大臣は、労働市場の安定化に注力し、半導体チップや炭素クレジットなどの新たな分野の人材育成にも力を入れると述べた。
出典:26/12/2023 VNEXPRESS提供
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