消費財や木製家具業界では多くの企業が第1四半期に輸出注文が集まっており、売上高は前年同期比で10~30%増加すると予測されている。
ビンタイ食品株式会社のレ・ティ・ザウ会長は、今年に入ってからの2か月間、同社への注文が大幅に増加したと語った。生産をフル稼働させても注文に追い付かないため、同社は規模の拡大を決めた。
「国内市場への供給に加えて、今年は輸出注文が2桁増加しました」とザウ会長は話し、同社のブン(米麺)、ミエン(春雨)、フォーがアメリカやカナダで人気だと付け加えた。
靴を製造しているCatlong社の幹部は、注文量が多いのでテト休みを早めに切り上げて製造を再開させたと話す。この会社ではすでに8月まで注文が埋まっている。2024年第1四半期の輸出額は前年同期比で35%の増加となる見込みだ。昨年の同時期、この会社のマイナス成長を記録していた。
「ドイツとブラジルの市場が最も成長が激しく、スポーツシューズの注文が大量に来ました」とCatlong社の幹部は話す。
同様に木製家具業界も昨年の同時期より好調だ。ホーチミン市木材工芸品協会(HAWA)の副会長を務めるザインモック社のグエン・チャイン・フーン社長は、1月の木材と木材加工品の輸出額は、前年同期比72%増の約15億USDに達し、さらに増加する勢いだと述べた。昨年の8月以降ベトナムの木材と木材加工製品輸出企業の売上高は、毎月平均3~5%ずつ増加している。
フーン社長によれば1月の輸出額が15億USDとなり4月以降も輸出が伸びる見込みであるため、2024年の輸出額は170億USDに達する可能性がある。ベトナムにとってアメリカは依然として主要なマーケットではあるが、インドなどの新しいマーケットも急速に伸びている。また、中東地域のホテルやレストランもベトナム製品への需要が高まっている。
「第1四半期に当社の利益は約10%増加すると予測していますが、協会の会員企業の平均増加率は15%に達しています」とフーン社長は話す。
ホーチミン市商工局の簡易調査によれば、テト直後から殆どの企業で輸出注文が増加しており、労働者の職場復帰率も90%を超えている。
2月22日に開かれたテト明けの記者会見でホーチミン市商工局のブイ・ター・ホアン・ブー局長は、輸出量減少という困難な時期は過ぎ去ったとの見方を示した。今年に入ってから製造とサービスは前向きな成長を見せている。最も困難な状況に陥っていた業界は、縫製、履物、木製家具だった。しかし、最近になって一部の縫製企業は上半期分または、通年の注文を既に受注している。
「非常に明るい兆しが見えており、第1四半期の経済成長率は5%を超える見通しです」とブー局長は述べた。
ホーチミン市の統計によれば、同市の1月の鉱工業生産指数(IIP)は、26.9%増加し、域内の貿易は15.5%増加して輸出額は23.3%も増加した。
ホーチミン市商工局では、ホーチミン市の輸出が変化していると分析している。成長を促進させるため、商工局では関連機関と協力して様々な企業支援策を打ち出していく予定だ。
ブー局長は、2024年のホーチミン市の経済成長目標である7.5%を達成するためには、輸出製造業の支援、国内消費の喚起、公共投資の促進という3つの柱を優先的に実施する必要があると指摘する。
ホーチミン市の経済発展を促進するため、人民委員会は今年に入ってから様々な企業支援策を導入している。これから年末にかけて商工局では展示会などを含め17件のプロモーション活動を実施していく予定だ。
2月28日から3月1日にかけてホーチミン市商工局は、繊維関連の展示会VIATT 2024を開催した。また5月には8日から11日まで7区のSECCC展示会場にてベトナム輸出フェアの開催も予定されている。これらのイベントはベトナム企業と海外のパートナー企業を繋ぐ絶好の機会になると考えられている。
出典:22/02/2024 VNEXPRESS提供
上記記事を許可を得て翻訳・編集して掲載