統計総局によると、2024年第1四半期の労働人口は約5130万人で、2023年第4四半期からは僅かに減少したものの、新型コロナ前の状態に戻りつつある。
統計総局が発表した2024年第1四半期の雇用統計情報によれば、労働人口は2023年第4四半期から12万7000人(0.25%)減少したが、コロナ前とほぼ同じ水準となった。コロナ前には、前年第4四半期の労働人口は、翌年第1四半期に僅かに減少するが、前年同期比では増加しているのが一般的だった。労働人口が減少する理由は主に、旧正月休みに伴う習慣的なものだった。
労働人口では、サービス業に従事する人が最も多くて約40%を占め、次いで、製造業・建設業が33%、農林水産業が27%となっている。サービス業の労働者数は50万人以上増加したが、他の2つの業界はどちらも減少している。
2024年第1四半期の労働者の平均月収は、前年第4四半期に比べて30万VND以上あがって760万VNDに達した。平均月収は、改善傾向にあるものの、上昇率は2023年第1四半期の10%より低い7.8%だった。一般的に新年と旧正月の給与改定とボーナス支給により、第1四半期の平均月収は、他の四半期よりも若干高くなる。
メコンデルタ地方は、2024年に労働者の平均収入の伸び率が最も高く、ドンタップ省が28.5%増の820万VND、バクリェウ省が22.8%増の690万VND、ティエンザン省が15%増の790万VNDなどとなっている。一方で、北中部と中部沿岸地方は、平均収入の伸び率が最も低い2.8%で660万VNDとなっている。省別では、タインホア省が1.8%増の680万VND、ゲアン省が0.5%増の580万VNDなどとなっている。
業種別でみると一部の業種で労働者の平均月収が良好な伸び率を示している。例えば不動産業は、15.3%増の1200万VND以上で、金融・保険業が12.7%増の1300万VND、宿泊業と飲食業が9.3%増の730万VND、物流・倉庫業が9.2%増の1050万VNDなどとなっている。
統計総局は、今年の世界経済成長率が昨年を下回るという多くの国際機関の予測を引用して、労働市場を含めて多くの業種で徐々に回復が進んではいるものの、企業の解散、廃業数が新規設立企業数を上回っているため、企業の困難な状況は続いていると分析している。
2024年第1四半期の新規設立企業素は3万6200社以上で、総登録資本金額は332兆2000億VNDだった。活動を再開した企業数も前年同期比で2.4%増加し、2万3600社となった。つまり、新規設立企業と活動再開企業の月間平均数は約2万社となる。
企業の43%弱は経営状況は安定していると判断しており、残りの企業は、国内市場の低迷、競争の激化、資金不足などの問題によって困難な状況にあると分析している。受注量は2023年第4四半期に比べて改善しており第2四半期以降も改善傾向は続くと予測されている。
出典:2024/03/30 VNEXPRESS提供
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