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【社会】違法で無秩序な歩道占拠問題

(C) TUOI TRE

歩道の占拠と無許可賃貸の現状

歩道が屋台スペースや店舗の駐輪場として違法に賃貸、占拠されており、歩行者が通行できない状態が現在も続いている。
ホーチミン市には、歩道が無い状態の道路が何千本も存在し、多くの歩道が個人の私有地のように扱われ、無許可で賃貸されている。その結果、歩行者は車道を歩かざるを得ない状況となり、都市の景観が損なわれている。

インターネットで「歩道 賃貸」と検索すれば、希望するエリアの歩道賃貸情報が無数に見つかる。これらの場所は、ホーチミン市の公表している正式な歩道使用許可リストには含まれていないにもかかわらず、広さや価格のバリエーションが豊富で、市内の多くの地区で利用可能となっている。

例えば、ビンタイン区のブー・フイ・タン通りなら、歩道の1.5m幅を月額350万VNDで借りることができる。また、ディン・ボー・リン通りでは電気代と水道代別で月額220万VNDで歩道が賃貸に出されており、ご丁寧に取締りが殆どない地域との注意書きもされている。

Facebook上には歩道の賃貸情報を共有するグループが多数存在しており、日々活発に取引が行われている。

取締りは限定的で効果が低い

ホーチミン市では、歩道の違法占拠を防ぐために定期的に取り締まりが行われるが一時的な対策に過ぎず、すぐに元の状態に戻る。
特に、グエン・チャイ通り、グエン・ズー通り、コン・クイン通りなどの主要な道路では、露店や飲食店による歩道占拠が公然と行われている。

歩道は本来、歩行者のためのスペースであるが、多くの市民は、飲食店や露店が歩道にテーブルやいすを並べたり、駐輪場として占拠している状態を当然のように受け入れ、歩行者が避けて通るべきだと考えている。
しかし、ゴーバップ区やタンビン区では狭い歩道に対して交通量が多く、歩道の占拠が交通事故を誘発するなど深刻な問題となっているのも事実だ。

ホーチミン市交通局によると、歩道の無許可使用や無許可賃貸は道路交通法違反にあたる。歩道の使用が許可されるのは、区または市の行政機関の承認を得た場合に限られる。現在、ホーチミン市は一部の歩道を有料で使用可能にする方針を進めているが、その適用範囲は限られており、多くの地区では依然として無許可の賃貸が横行している。

違法な歩道賃貸ビジネスが活況

特に注目すべきは、「歩道賃貸業者」の存在である。
ある業者は、「ホーチミン市内で1000以上の歩道を管理・賃貸している」と豪語する。賃貸料は場所によって3〜5百万ドン(約2〜3万円)で、電気・水道代が含まれている場合もある。また、賃貸契約時に取り締まり状況をアドバイスするなど組織的な営業活動が行われている。

歩道賃貸ビジネスが活況を呈している理由の一つに小規模ビジネスの増加が挙げられる。最近は、タピオカミルクティー、ケバブ、コーヒーなどのフランチャイズ屋台が増加している。これらのビジネスは初期投資1000万VND程度で始めることが可能で、最初は苦労するかもしれないが順調に販売が伸びれば月に7000万~1億VNDの売上も十分可能だとされている。そのため、路上販売店は次から次に出店されている。

ホーチミン市の統計では、市内4,869の道路のうち2,271本の道路で歩道がないか、ほぼ完全に占拠されている状態だ。歩道を本来の目的で利用できるようにするには、長期的かつ持続可能な対策が必要であり、市民の意識改革も求められる。

※記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。

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