5月7日午後、ホーチミン市のタンソンニャット空港第3旅客ターミナル(T3)で、大雨による雨漏りが発生した。竣工から1か月も経たない総工費11兆VND(約620億円)の大型プロジェクトでの雨漏りに、利用客から驚きと失望の声が上がっている。
漏水はチェックインカウンター付近で発生。スタッフがバケツや雑巾で対応する様子が目撃され、SNSでも瞬く間に拡散された。多くの利用者からは「完成間もないのに雨漏りとは信じられない」「これが国家プロジェクトの品質なのか」といった疑問の声も上がった。
高温でシーリング材に不具合、工期短縮も一因か
プロジェクト管理委員会の説明によると、原因は屋根のガラス接着部のシーリング材が高温により劣化し、隙間から雨水が侵入したことによるものだ。事件当日の屋根の表面温度は最大70℃に達しており、異常気象が影響した可能性があるという。
工事が2か月前倒しで完成したことから、一部設備の試験運用が不十分だった点を指摘する声も出ているが、同委員会は、今回の不具合が施設全体の品質を代表するものではないとしている。
迅速な修復対応、全面チェックも実施へ
5月8日から修復作業が始まり、1〜2日以内の完了が見込まれている。また、ターミナルの他の部分でもタイルの仕上げが不十分との指摘があり、委員会は総点検と再補強を今後1週間以内に実施すると発表した。
4月19日に正式開業したT3ターミナルは、国内線の混雑緩和を目的として建設されたが、今回のトラブルは、運用初期段階における実地検証の重要性を改めて浮き彫りにした格好だ。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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