― 両国関係を新時代に向けた象徴的プロジェクトで強化へ ―
「75年の友情」──両国関係の発展を確認
ロシア時間の5月10日、ベトナムのトー・ラム書記長とロシアのウラジーミル・プーチン大統領がクレムリンで公式会談を行った。
会談では、両首脳が両国関係のさらなる発展に向けた意思を改めて表明し、実質的かつ効果的な協力強化に合意した。
プーチン大統領は、ロシアとベトナムの関係は、戦争を経て現在まで75年にわたり試練を乗り越えながら築かれてきた「歴史に裏打ちされた友情」であると強調し、トー・ラム書記長の今回の公式訪問は、両国が記念すべき節目を迎える中で非常に意義深いと述べた。
一方のトー・ラム書記長は、5月9日に盛大に行われたロシアの戦勝80周年記念式典の開催を祝福し、旧ソ連および現ロシアがベトナムに対して行ってきた厚い支援に感謝を示し、プーチン大統領はベトナムの大切な友人であり同志であると語った。
経済・科学・人文分野など幅広い協力を提案
両首脳は、両国の包括的な戦略的パートナーシップの下での経済、エネルギー、原子力、文化、防衛など多分野における協力の進展を歓迎し、政府間委員会の役割を高く評価した。
この会談でトー・ラム書記長は、以下の協力強化を提案した:
- 各レベルでの代表団交流の拡充
- 貿易・投資・交通運輸・電子商取引の促進
- ロシアの労働需要増加を背景とした労働協力の深化
- 核開発分野や基礎物理学における共同研究
- 医薬品・ワクチンの共同研究、特にがんワクチン研究施設の早期設置と技術移転
人文交流に関しては、ロシアでのベトナム語教育およびベトナム文化センター設立の推進、ベトナム国内でのロシア語教育支援で合意した。また、短期渡航を中心としたビザ免除や電子ビザの拡充についても言及された。
新時代の象徴となるプロジェクトの推進へ
両国首脳はまた、新たな時代にふさわしい象徴的な協力プロジェクトの実施が重要であるとの認識で一致し、エネルギーや石油・ガス分野での企業間協力の強化、そして科学技術、半導体、原子力、バイオ技術、デジタルインフラなどの先端分野での連携促進にも合意した。
国防・安全保障分野においても、両国はサイバーセキュリティやハイテク犯罪対策など、新たな安全保障課題への共同対応を深めていくことで一致した。また国際・地域情勢についても意見交換を行い、国連憲章と国際法(特に1982年国連海洋法条約=UNCLOS)に基づく基本原則の尊重を改めて確認した。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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