登録FDI、7か月で27%以上増加
ベトナム統計総局によると、2025年1月から7月までの7か月間における外国直接投資(FDI)の登録額(新規・増資・株式取得を含む)は240億9,000万ドルに達し、前年同期比で27.3%増となった。このうち実行額は136億ドルで、8.4%の増加となっている。
政策刷新と対外関係が投資を後押し
FDIの急増について、外国投資企業協会のグエン・バン・トアン副会長は、「通常、世界の貿易環境が困難になるとFDIは減少傾向となるが、今回は逆にベトナムへの投資が増えている」と分析した。
その要因として、米国が中国を念頭に置いて幅広い国に課している報復関税の影響があり、ベトナムがその代替地として注目されていること、また証券市場の格上げ計画や省の統合、民間経済の促進といった国内政治改革が投資家の信頼感につながっていると指摘した。
米国・EU・中国・BRICS諸国からも熱視線
FNFベトナム研究所のファム・フン・ティエン副所長は、米国の投資家がベトナムの政治改革に強い関心を示していると述べた。現在の米国からの投資は大きくないが、今後のポテンシャルは極めて高いという。
加えて、中国、EU、BRICS諸国も安定した市場環境を評価してベトナムに投資を拡大しており、「ベトナムの投資環境の魅力がFDI流入を支えている」と分析した。
工業生産、7月も拡大続く
統計総局のデータによれば、2025年7月の鉱工業生産指数(IIP)は前月比0.5%増、前年同月比8.5%増を記録した。1月〜7月の累計では前年比8.6%増と、2024年の同時期(8.5%)とほぼ同等の成長率を維持している。
工業分野の雇用者数も7月1日時点で前年同月比3.9%、前月比1%の増加となった。
新設・再開企業が17万社超
2025年1月から7月にかけて、新規設立および活動再開企業は合計17万4,000社に達し、前年同期比で22.9%増となった。一方で、活動を停止・撤退した企業数も14万4,400社(前年比15.1%増)と高水準に達している。
貿易黒字は100億ドル超、インフレ率は3.26%
7か月間の輸出入総額は5147億ドル、前年同期比で16.3%増となった。このうち、輸出は14.8%、輸入は17.9%増加しており、貿易黒字は101億8,000万ドルに達した。
一方で、同期間の消費者物価指数(CPI)は前年比で3.26%の上昇に留まり、政府のインフレ目標範囲内に収まっている。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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