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【社会】迷子ペット捜索の裏側 高額“身代金”と詐欺の手口

ホーチミン市最大の犬市場の様子
(C)TUOI TRE

失踪したペットを取り戻すまでの悲喜劇 高額な「身代金」や詐欺の実態

ペットがいなくなった!過酷な捜索の実情

ペットの愛犬や愛猫がいなくなるのは、深い悲しみであるが、その後に待ち受けるのは、食事も喉を通らないほどの必死な捜索と、経験者しか分からない苦労である。
SNSでの情報拡散、張り紙、懸賞金の提示、ペットショップや動物病院での聞き込み、さらには屠畜場にまで足を運ぶ——そんな希望と涙、そして危険の入り混じった日々が続く。
中には、まだ見つかっていない段階で金銭を騙し取られたり、高額な「身代金」を要求されるケースも少なくない。

「先にガソリン代を」 怪しい捜索ビジネス

ホーチミン市レホンフォン通りにあるペットショップを訪れてみた。
ケージの中にはプードル、パグ、チワワ、ブリティッシュショートヘアなど、かつては手入れされていたはずの犬猫が、毛並みは汚れ、疲れた表情で人の顔を見つめていた。

プードルを探していると告げると、店主のH.P.氏は毛色や体格、特徴、迷子になった場所を詳しく聞き取り、ペットを探すために「弟子を派遣する」と即答。「見つかったら数百万ドン(数万円)程度の謝礼をもらいます」と述べたうえで、「まずはガソリン代を払ってほしい」と繰り返し要求した。
その場に現れた別の男性客も、愛犬が行方不明で、ためらいなく数十万ドンを店主に支払った。

するとそこに、黒いプードルの雑種犬を抱えたバイクタクシー運転手が現れて、売却を持ち掛けたが、店主は「純血種ではない」として買い取りを拒否した。
ペットショップにいる犬たちの出所を問うと、店主は一転して無愛想になり「知らない」とだけ答えた。

「出所不明の犬は買わない」との証言も

同じ通りの別のペットショップ店主は、「最近は当局の取り締まりが厳しく、出所不明の犬猫は買い取らない」と話す。
かつては迷子のペットを買い取り再販売する業者もあったが、現在は「常連の仕入れ先からしか購入しない」という。

愛犬発見も、提示されたのは高額の「身代金」

ホーチミン市タインミータイ街区在住のファン・クインさん(49)は、4カ月の茶色いプードル「ボー」が行方不明になった。ゴミ出しのため玄関の柵を開けた隙に、2人組の女性が抱えて立ち去ったとみられる。
娘のシムさん(20)は泣き続け、母とともにレホンフォン通りの「犬市場」へやってきた。そしてなんとそこで、ケージの中でボーが飛び跳ねて喜んでいる姿を発見した。

しかし店主は「600万VND(約3万6千円)の支払い」を要求し、母娘が事情を説明し値引きを求めても、「払えないなら渡さない」と拒否された。
翌日以降も交渉に通い、3回の訪問と必死の説得の末、最終的には店主が「損をしている」とぼやきながらも300万VND(約1万8千円)でボーを取り戻すことができた。

情が足元をすくう

FacebookやZaloなどのSNSでは、毎日数百件の迷子ペット探し投稿が掲載される。だが、この切迫感が悪用されることも多い。
「見つけた」「預かっている」と名乗る人物がガソリン代や保管料を要求し、金を受け取った後に連絡を絶つケースもある。

黒いプードルを取り戻した経験を持つカフェ経営者のゴック・ナさんは、こう助言する。「一番良いのは焦らずに、第三者にお願いして知らん顔して購入してもらうことです。もし飼い主本人が購入しに行くと足元を見られて吹っかけられやすいです」

※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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