9月10日午後、主席府での公式歓迎式典の後、ベトナムのルオン・クオン国家主席とオーストラリアのサム・モスティン総督が会談を行った。両国は経済・安全保障を含む幅広い分野での協力を深化させ、両国の貿易額200億USDを目指す方針を確認した。
豪企業のベトナム進出に追い風
会談でモスティン総督は、総督として初の国賓訪問が実現したことに喜びを示し、オーストラリアが常にベトナムの信頼できるパートナーであり、改革の推進や2045年の高所得国入りの目標達成を支持すると強調した。
両国は2024年3月に関係を「包括的な戦略的パートナーシップ」に格上げしており、各省庁が2024~2027年の行動計画を順調に進めている。オーストラリア企業はベトナムでの投資・ビジネス展開が容易になり、ベトナムはASEAN地域での豪州の経済連携強化の橋渡し役を果たしている。
国防・教育・人材育成での連携強化
両国は国防・安全保障協力を重要な柱と位置付け、オーストラリアは今後もベトナムの士官養成や国連平和維持活動への参加を支援する。特に南スーダンでのベトナム野戦病院部隊と医療設備の輸送を支援する方針を示した。
ルオン・クオン国家主席はまた、オーストラリアに対し、中央・地方レベルの幹部研修、教師や講師の養成、教育機関同士の連携強化を呼びかけた。さらに、両国の研究機関・大学間の協力を深めるよう提案した。
貿易と投資拡大への取り組み
両国は今後、二国間の投資を倍増させるとともに、農産品や技術製品などの市場アクセス拡大を推進することで一致した。ベトナムは、オーストラリアの「2040年までの東南アジア経済戦略」など地域経済連携の枠組みを通じ、さらなる投資の流入を期待している。
加えて、人工知能、新素材、バイオメディカル技術といった戦略的分野での共同研究を推進することで合意した。
地域・国際フォーラムでの連携
両国は国連やASEAN主導の枠組みを含む国際・地域フォーラムでの緊密な協力を続けることを確認した。特に南シナ海問題において、オーストラリアはベトナムとASEANの立場を支持し、1982年国連海洋法条約(UNCLOS)を基盤とした平和的解決を求めていく方針を再確認した。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
ベトナム進出支援LAI VIEN