空港開業迫るも鉄道整備は計画段階
ベトナム最大の国家プロジェクト「ロンタイン国際空港」の開業が迫る中、空港アクセスの決め手となる鉄道・都市鉄道(メトロ)の整備は依然として計画段階にとどまっている。
メトロ1号線延伸計画が浮上
ドナコップ社とビナキャピタルは、ホーチミン市中心部から空港までを結ぶメトロ1号線の延伸案を正式にドンナイ省に提出した。総延長は約38.5km、投資額は65兆VND(約3600億円)に達する見込み。軍用地を経由するルート案など複数の選択肢が検討されており、国防省との調整が課題となっている。
「シンボル」路線はトゥーティエム-ロンタイン鉄道
ロンタイン空港アクセスの主軸と位置付けられているのは、ホーチミン市中心部トゥーティエムとロンタイン空港を結ぶ高速鉄道で、所要時間は20~25分とされる。この計画は2019年から検討が始まったが、実際の着工は早くても2026年末、完成は2029年と見込まれている。
専門家「鉄道未整備は深刻なリスク」
ホーチミン市経済大学のヴォー・スアン・ヴィン教授は「成田空港、仁川空港、シャルル・ド・ゴール空港など都市から離れた主要空港はいずれも鉄道とバスで強力に結ばれている。ロンタイン空港が開業しても鉄道が整備されていなければ利用者が不便を感じ、空港の効果が大きく損なわれるでしょう」と警鐘を鳴らす。
専門家や企業は、民間資本を活用し迅速に鉄道を整備するため、特別な法的措置の導入を求めている。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
ベトナム進出支援LAI VIEN