高級和牛に見せかける「脂肪模様生成液」を注入
ハノイ市警察経済警察(PC03)は、Hida食品社が水牛肉に特殊な“脂肪模様生成液”を注入し、日本産和牛に偽装して販売していたとして、食品偽造・販売の容疑で摘発した。
10月14日午後、チュウ・アン・タン経済警察部長が事件の詳細を公表した。
4人を逮捕 「食品偽造」で刑事立件
ハノイ市警察の捜査当局は、刑法第193条(食品・食料品の偽造・販売)に基づき、以下の4名を起訴・逮捕した。
- グエン・ティ・フーン・タオ:Hida社の代表取締役
- グエン・ティ・トゥイ・ホア:Hida社の経理部長
- グエン・ティ・ズン:Hida社の製造部長
- チャン・ホアン・フック:SK Foods Vietnam社の代表取締役
工場で“注入作業”の現場を摘発
警察によると、ハノイ市ホアイドゥック村にあるHida社工場を抜き打ちで検査した際、従業員が水牛肉に液体を注入している現場を押さえた。
この液体は、脂肪のような白い模様を人工的に作るもので、和牛肉のような外観を再現する目的で使用されていたという。
安価な水牛肉を輸入、高額な「和牛」として販売
捜査によると、フック容疑者が「偽造和牛肉」を販売するためHida社に製造を依頼。
タオ容疑者らはインドから品質の低い水牛肉を1キロあたり12万ドン(約720円)で輸入し、加工後は「Wagyu beef」と表示して1キロあたり40万〜60万ドン(約2,400〜3,600円)で販売していたことが判明した。
14トンを偽装販売、全国に流通
警察によると、2024年5月以降、同グループは約14トンの偽造和牛肉を製造し、ハノイ、ダナン、ニャチャン、ホーチミン市などで販売していた。
押収時点で、偽造牛肉および水牛肉の在庫65トン、さらに注入用の「脂肪模様生成粉末」17トン、関連機械一式が見つかった。
DNA鑑定で判明、29検体中24検体が水牛肉
国家検査機関によるDNA鑑定の結果、押収された29検体中24検体から水牛肉のDNAが検出された。
警察は現在、使用されていた粉末に有害成分が含まれているかを鑑定中であり、関係者の責任を追及している。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
ベトナム進出支援LAI VIEN