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【経済】ホーチミン市で「超格安グルメ」ブーム 7000VNDのミルクティーが話題

ホーチミン市内の格安ミルクティー店
(C)THANH NIEN

物価高の中で「超格安」飲食がブームに

ホーチミン市で、「超格安」をうたう飲食店が急増している。
7,000ドン(約42円)のミルクティー、69,000ドン(約410円)の鍋など、破格のメニューが登場し、物価高のなか多くの若者を引きつけている。

ベトナムの飲食(F&B)業界は現在、急速な変動期を迎えている。2025年上半期だけで約5万店が閉店し、ハノイとホーチミン市ではともに約11%の減少を記録した。業界全体が「急ブレーキ状態」にある。
その一方で、価格を抑えた「安売りトレンド」の店がホーチミン市で次々と現れている。

ミルクティー7000VND、鍋6万9000VNDの実態

10月15日夜、旧タンビン区のドンデン通りにある「7000ドンのミルクティー店」を訪れると店舗はわずか10㎡ほどで、看板には大きく「ミルクティー7000VND」と書かれている。

基本の7000ドンは小サイズのミルクティーのみで、タピオカなどのトッピングを加えると価格は1万5000〜3万VND程度になるという。
別の店舗では、1日100杯以上を販売する人気ぶりを見せていた。

「安くて気軽に楽しめるのがいい。味は普通だけど満足」と話すのは常連客の女性。
待ち時間が15分以上になることもあるという。

同様に、旧ゴーバップ区のズーンクアンハム通りにある「6万9000VND鍋」の店も盛況だ。
魚の鍋が中心で、持ち帰り限定価格が6万9000ドン、店内利用では+1万5000ドン程度となる。ある男性客は、「友人と2人で食べても約20万ドン。味も悪くない」と話す。店舗によると、客の約6割は学生や工場労働者で、1日の売上は1,000万〜1,500万VNDに達するという。

「超格安店」の共通点は?

実地調査によると、こうした店舗の共通点は「狭い店舗」「メニュー数が少ない」「持ち帰り中心」である。
また、中心部ではなく学生街や労働者居住区に立地していることが多い。
低価格ながらも、トッピングや追加メニュー、セット販売などで客単価を上げる仕組みを導入している。

一方で、利用客からは「コスパがいい」「味は悪くない」という声が多い反面、「清潔さ」や「待ち時間」に関する不満も少なくない。

専門家「価格だけでは長続きしない」

調査会社iPOS.vnとNestlé Professionalの共同調査(回答者約1,000人)によると、
「超格安商品を一度は試す」と答えた人は51.9%に上ったが、
「継続して利用する」と答えたのは13.1%にとどまり、35%は「利用しない」と回答した。

専門家は、「安さは“入場チケット”に過ぎない」と指摘する。
顧客を定着させるには、原材料の透明性、衛生管理、安定した品質が不可欠であるという。

さらに、価格競争に耐え得る経営の鍵は、効率的な供給体制と運営の規律にある。
標準化された仕入れ・調理・販売プロセスを持ち、付加価値を生むトッピングやセットメニューを設計できるかが勝負になる。

「節約志向」はしばらく続く見通し

今後6カ月間は、依然として節約志向が優勢とみられ、
飲食店の値上げが続く中で「超格安モデル」が庶民層を中心に市場を拡大する可能性がある。

ただし、価格だけを売りにした一過性のブームでは淘汰は避けられず、
安定した品質と持続的な運営力を備えた店舗だけが生き残ると専門家はみている。

※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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