ハノイ市は、6月から市内の23街区で家庭ゴミの分別を試験的に実施し、その結果を受けて2026年から市内全域での実施を検討する。
有限会社ハノイ都市環境(URENCO)によれば、バーディン区、ホアンキエム区、ハイバーチュン区、ドンダー区、ナムトゥーリエム区の市内の5つの区でゴミの分別が試験的に実施される。ハイバーチュン区では、ファンディンホー街区、バーディン区ではグエンチュック街区、ナムトゥーリエム区では、フード―街区、カウジエン街区、ドンダー区ではナムドン街区が対象となる。ホアンキエム区については、既に基盤が存在しているため区内の18街区全てが対象となる。
実証試験の第1段階は、2025年第1四半期までとされている。その後、各区で試験結果を検証し、2025年第2四半期以降に第2段階として実施するゴミの分別方法を調整する。ゴミの分別廃棄実証試験によって、家庭ゴミの収集、輸送、処理に関するデータと実務的な経験を積み、2025年中にハノイ人民委員会の承認を申請する。今回の実証試験結果が、2026年からのハノイ市内全域での家庭ゴミの分別廃棄開始に向けた基準となる。
ハイバーチュン区ファンディンホー街区では、ゴミは、リサイクルゴミ、粗大ゴミ、有害ゴミ、生活ゴミ(生ゴミを含む)の4つに分類される。区では、既に街区の管理職員向けに広報と研修を実施し、インフラを整備し、サンプル、基準、ゴミ袋などの基準を策定している。
家庭や家族経営企業から発生する古紙、雑誌、プラスチックカップ、ビンなどのリサイクル可能な廃棄物に関しては、街区の人民委員会が週に2回決まった時間に収集する場所を設置する。リサイクルゴミについてはとりあえず自分で選んだ透明なゴミ袋に入れて廃棄されるが、いずれは当局が指定するゴミ袋が使用される。
テーブル、椅子、キャビネットなどの粗大ゴミの場合、ファンディンホー街区が毎週土曜日の午前7時から11時までに廃棄する場所を指定する。もし粗大ゴミが大量に発生した場合は、ホットラインに電話して個別に収集を依頼することもできる。
電球、電池、体温計、廃油、バッテリーなどの有害ゴミについては、他の種類のごみとは区別して、ファンディンホー街区が指定した収集場所に廃棄する。生ゴミなどその他のゴミについては、現在と同様に時間ごとに直接回収される。
2020年の環境保護法によれば、地方自治体は遅くとも2024年12月31日までに各家庭でのゴミの分別を実施しなければならない。ゴミ収集作業員は、分別されていないゴミの回収を拒否する権利を有する。ゴミの分別を実施していなかったり、指定されたゴミ袋を使用していない世帯や個人は、50万~100万VNDの罰金が科される。
ハノイ市では、毎日約7000トンの家庭ゴミが排出されており、ホーチミン市に次いで全国2位の排出量となっている。2005年からハノイ市では一部の街区でゴミの分別を試験的に実施しているが、ゴミ収集システムと法制度が同期しておらず、効果を発揮できていない。
出典:2024/05/21 VNEXPRESS提供
上記記事を許可を得て翻訳・編集して掲載