SSIリサーチは、DABACO VIETNAMグループの株式に関する評価レポートを発表した。このレポートは、畜産業界の「巨人」であるDABACOの業績と財務状況を確認するためにアナリストが経営幹部との面談を行った後に作成された。
SSI リサーチによると、DABACOの2020年の好業績は、2016年から2018年にかけての経営が困難な時期においても同社が自社のコアビジネスに注力し、畜産能力を拡大するという長期成長戦略を維持し続けた成果だとしている。
この畜産業界の巨人は、既存工場の製造能力を増強し、契約農家を拡大することで、2021年の更なる増産を計画している。これによって2021の豚肉の価格が現状の高値を維持すれば、同社のコアビジネスの更なる成長が期待できることになる。
経済専門家は、現在の好調な財務状況を活かしてDABACOがHORECA(ホテル、レストラン、カフェ)向けの食材販売と不動産事業をうまく展開すれば、2021年には、経営陣の保守的な利益計画を大幅に上回る利益を達成する可能性があると指摘する。
実際にSSI リサーチでは、DABACOの2021年の売上を2020年から19%増の11兆9000億VNDと予測している。税引き後利益については、昨年から30%減の9800億VNDと予測しているが、この数字はDABACOの事業計画よりも18.5%も高い数字となっている。
なお、DABACOグループは、自社の事業計画で2021年の売上高を前年比20%増の12兆1000億VND、税引き後利益は、同41%減の8270億VNDとしている。
この事業計画は、豚肉の価格が昨年より36%低い5万800ドン/ kgとなり、豚肉の生産量が52%、家畜飼料の製造量が20%、鶏肉の生産量が62%増加するという前提で作成されたものだ。
なお、2021年の1月と2月でDABACOは既に、売上高2兆3000億VND、税引き前利益2680億VNDを達成している。この数字は前年同期と比べて大幅に増加しており、年間計画のほぼ30%にあたる。
DABACOグループでは、2021年から2023年にかけて畜産、農業、水産養殖飼料の分野で新たに5つの工場を建設する予定だ。さらに、同グループは、この期間中にロータスセンターとフェン・クアンという2つの不動産プロジェクトを完成させ1兆1000億VND近い売上を見込んでいる。
SSI リサーチによると、不動産収益は、将来DABACOに豊富なキャッシュフローをもたらし、今後数年間の収益源となる可能性があるとしている。同グループは現在バクニン省においで新たな宅地開発プロジェクトを計画しており、大規模な土地を確保している。
DABACOグループは、ベトナム北部で最大の畜産および、飼料製造企業の一つである。同社は、2020年に売上10兆ドン、税引き後利益1兆4000億VNDという過去最高の業績を記録した。この数字は、前年比359%増で、年間利益計画に対しても300%以上の増加となった。これはバクニンン省に所在する企業としては記録的な利益額である。
昨年DABACOの業績が記録的な数字を達成した主な原因は、豚肉の価格の高値安定によるものだ。2020年の豚肉価格は前年から55%上昇して75000VND~80000VND/㎏で推移していた。
出典:20/03/2021 ZING NEWS
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