ベトナムの大手繊維企業であるVINATEXグループは、2022年第1四半期に前年同期比74%増の税引き前利益3770億VND(約21億円)を達成した。これは、同社の2022年の年間利益計画の約40%に相当する額だ。
VINATEX社の2022年第1四半期の財務報告によると、売上高は5兆1520億VND(約290億円)となり、前年同期から44%増加した。同社では、繊維と縫製部門の業績が好調で、それぞれ前年同期比で40%と67%の増収となった。
VINATEX社のカオ・フー・ヒウ社長は、昨年末からマーケットが回復し、繊維産業は軒並み好条件で受注が出来ていると述べた。昨年末からの低価格で仕入れた綿の在庫によって、繊維部門の売り上げは40%近く上昇し、年間の売り上げ計画の63%を既に達成している。
縫製部門でも、COVID-19が基本的に抑制されているために労働力は安定しており、受注状況も良好で既に2022年第3四半期までの注文契約が締結されている。「縫製部門は、COVID-19以前の2019年時点まで回復しています。」とヒウ社長は話す。
同社の財務報告によれば、3月31日時点で、年初と比較して在庫を11%削減している。輸送中の購買品は67%減少し、生産コストも11%減少している。
VINATEX社では、2022年の経営計画で売上高17兆7500億VND(約99.8億円)と9000億VND(約50億円)の利益を目標としている。同社のヒウ社長は、第2四半期以降の見通しについて、ロシアとウクライナの情勢や、インフレ、物流費の高騰など不確定な要素があるため、依然として予測が難しいと述べている。ヒウ社長は、あらゆるシナリオに対応して製造販売を柔軟に調整できるようにするため、今後もマーケットの状況を注意深く見守っていきたいとしている。
出典:01/05/2022 VNEXPRESS
上記を参考に記事を翻訳・編集・制作