ダオ・ミン・ホン博士によると、親というのも一つの職業であり、Z世代の変化するニーズと習慣について、親の方でも常に学ぶ気持ちが必要になる。
Z世代の3人の子供を育てた経験から、経済金融大学(UEF)の国際関係学部の副学部長であるダオ・ミン・ホン博士は、子供たちが小さいうちは、子供たちの小さな友達のようにふるまい、子供たちが成長してくると、成長した人として扱うようにしたと話す。「これを実践するために、私は、思春期の子供たちの反抗パターンを理解するために多くの本を読まなければなりませんでした。」とホン博士は話す。
ホン博士によると、親は自分自身と関係する全ての人のために、出来るだけ面白く、楽しむ姿勢で、賢明な父親や母親になる方法を学ぶべきだ。この学びは、親が自分自身を理解することにつながり、自分自身や子供に対する願望やプレッシャーを理解し、適切に対処する機会を与える。
また、親は子供の年齢ごとの心理的な特徴や生活態度を理解するために多くの本を読み、子供との会話に時間をかけ、他の家庭の子供と自分の子供を比較するのを止める必要がある。
子供たちに自分の感情を自由に表現させ、子供がかんしゃくを起こしたときには、ストレスから解放させるために思い切り叫ばせる。「子供を抑制してはいけません。自分を自由に表現することは、子供たちが自分自身を開放するのに役立ちます。何よりもまず、まだ不完全である子供自身を認めてあげましょう。」とホン博士は話す。
親は、子供に責任を持ち過ぎてはいけない。親が責任を負えば追うほど、子供は自立できなくなる。例えば、「しっかり勉強しなさい」、「バカなことをしないで」といった言葉を子供にかけることも子供の自立を阻害する。
「権威主義的であったり、プレッシャーをかけ過ぎたり、放任し過ぎたり、甘やかしすぎたり、しつけを怠ったりせずに、親は子供の特徴や心理状態に応じた適切な教育方法を自ら学ぶべきです。」とホン博士は指摘する。子供の教育は、自然に身につくものではないため、親が多くの時間を費やして学んでいくことが必要だ。
親と学校について、ホン博士は、子供の学校生活を尊重し、共有し、相互に責任を負わなければならないと話す。学校には子供と友達や先生との関係性がある。親は、落ち着いて様々な視点から物事を考えなければならない。学校を様々な要素で構成され、多様な活動が行われる小さな社会とみなす必要がある。そこでは、生徒だけでなく、関係する全ての人が理解され、尊重され、安全で価値のある存在でなければならない。
「子供たちが学校に通うことで、休んだり自分を見つめなおしたり、仕事をしたり、違う人間関係を作るなどの時間が持て、1人の親として学校には本当に感謝しています。」とホン博士は話す。別の面では、学校は子供たちが知識を学ぶだけでなく、自分自身を発見する場所でもある。もし子供たちが家の中だけで過ごしていれば、親が子供たちの本当の姿を把握することは非常に難しくなる。
「私の3番目の子供は、家ではおとなしいですが、学校ではヒップホップダンスクラブに入っていて、大勢の前でも自信を持ってパフォーマンスしていました。」とホン博士は自らの経験を基に話してくれた。
ホン博士は、「子供を育てるのはコミュニティ(地域社会)の責任である」という言葉を引用する。素晴らしいコミュニティと健全な家庭環境が子供たちの成長に必要な条件だ。「学校に任せっきりにするのではなく、子供たちを良く観察し、感情を共有する必要があります。子供たちは、それぞれに悩みや苦しみを抱えており、教師、友達、両親の愛情とのつながりを必要としているのです。 」とホン博士は述べた。
出典:26/03/2022 VNEXPRESS
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