政府は、メコンデルタ地域に830㎞の高速道路を建設し、4000㎞の国道を整備するという目標を設定した。
3月4日、ファン・ミン・チン首相は、2050年を視野に入れた2021年から2030年までのメコンデルタ地域開発マスタープランを承認した。それによると、メコンデルタ地域には各地方と海外を結ぶ交通・物流ハブとして開発され、特に水路輸送の強みを活かすことに焦点が置かれている。高速道路建設と共にこの地域には、4つの空港と13ヶ所の港が建設される予定だ。
メコンデルタ地域は、ベトナム、東南アジア、そして世界の中の安定的で活力があり、効率の高い農業経済センターになるとみられている。農産品集積センターシステム、経済回廊、多様なサービス業と製造業に焦点を当てた中心都市が、開発の焦点となる。
メコンデルタ地域の平均経済成長率は6.5%/年となっている。2030年の経済規模(GRDP)は2021年の2~2.5倍になると予測されている。農林水産業がGRDPの20%を占めており、製造業と建設業が32%、サービス業が46%となっている。
メコンデルタ地域は3つの生態系で形成されている。上流域とデルタ中心部の淡水域は、米、淡水魚、果物の一大生産地である。沿岸部の海水-汽水域は、漁業および、海水または、汽水域を利用した水産養殖業が盛んで、マングローブの修復が進められ、エコツーリズムも発展している。淡水と汽水域の間にあるデルタ地域では、漁業と米や野菜などの農業が盛んである。
メコンデルタ地域の3つの戦略品目は、魚、果物、米であるが、米の生産量は近年徐々に減少している。農産品集積センターシステムが各農業地域とつながり、各都市が、物流、研究開発、教育訓練、収穫、農産品加工、IT技術開発などによって発展する。
政府の承認したマスタープランでは、2030年までメコンデルタ地域では現在建設中の火力発電所以外に、新たな火力発電所は建設しないと明言している。風力発電と太陽光発電については、カマウ半島に集中して開発が行われる予定だ。
将来的にはこの地域は、農業農村観光とエコツーリズムにおける国際的な地位を確立するとみられている。カントー市とフーコック島は、この地域への観光旅行を希望する海外旅行者の2つの玄関口として、観光業がさらに発展するだろう。
出典:04/03/2022 VNEXPRESS
上記を参考に記事を翻訳・編集・制作