道路幅よりも長い鉄筋を積んだ原動機付の台車による移動は、歩行者や通行車両に潜在的な危険をもたらしている。
ベトナムの街中では、道路幅よりも長い鉄筋を運ぶ原動機付の台車が曲がろうとして、道路全体をふさいでしまうという現象は、決して珍しいことではない。鉄筋、トタン板、コイルなどを運ぶこのような自家製運搬車両は周辺に対する安全対策が不十分で、重大な事故を誘発する危険性が高い。
これまでにも、このような車両によって悲惨な事故が引き起こされてきた。直近では、5月8日の朝、ハノイ市のグエンチャイ通りで10mの鉄筋の束を積んだ自家製運搬車両が一方通行を逆走して、バスに衝突した事故があった。鉄筋は、フロントガラスを突き破り運転席に突き刺さった。
実際には、このような車両の通行を禁止する法律が2008年に制定されたが、『生活のため』という言葉の下に無視され続けている。このような仕事に従事している人々の生活は貧しく、生計を立てるために他人を危険にさらしている。もし事故を起こして被害者の親族に私は貧しいので許してくださいというのは、理屈に合っていない。確かに貧しい人々が多いことは事実だが、自分の収入のために他人を危険にさらしても良いという考えは許されない。これは、安全意識と責任感の欠如に他ならないのだ。
また、これらの車両が活動を止めない理由には、罰金が軽すぎるという側面もある。もし、罰金が厳しければ彼らは、鉄筋を運ぶのにより慎重になるだろう。
議定100/2019号によると、自家製車両の通行は禁止されており、走行した場合、ドライバーには80万~100万VNDの罰金が科される。もし、他人の健康や生活に影響を与える事故を起こした場合、ドライバーには懲役3~10年の刑事罰が与えられる可能性がある。
確かにベトナムでは、狭い路地に家を建てるときに、このような車両でなければ建設資材を届けることが出来ないことがある。
このような車両の通行を禁止できないのであれば、せめて通行時間をトラックと同様22時以降に制限すべきだ。周囲に危険を及ぼさないように交通量の多い日中の通行はやめさせる必要がある。
出典:18/05/2022 VNEXPRESS
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