ホーチミン市のグエン・バン・ネン党書記は9月15日以降の”新たな日常”のモデルケースとして7区とクチ県を選定する可能性があると明らかにした。
上記のホーチミン市党書記の提案は、9月4日に開催されたクチ県共産党委員会との会合で、クチ県の8月15日から現在までの感染防止に焦点あてた対策とその素晴らしい成果を評価した上で出されたものだ。
ネン党書記によると、クチ県は、政府の議決86号に基づき9月15日までにCOVID-19の感染状況を制御するという目標に向けたいくつかの指標をホーチミン市内で初めて達成した自治体である。クチ県の達成した成果は、具体的な数字上のデータとして明確に現れている。
ホーチミン市のネン党書記によると、過去の感染第3波までは、クチ県では感染者が殆ど確認されていなかったが、第4波では、県内に感染が拡大した。これまでほとんど感染拡大の経験が無かったにもかかわらず、クチ県は首相指示16号を徹底的に適用することで感染を抑え込むことに成功した。
更にクチ県は、医療体制の拡充も効率的に行った。F0が確認されるとすぐに感染者を隔離して追跡調査を実施した。特筆すべきことは、クチ県のこれまでの累計感染者数6000人弱のうち、危篤化した患者や死亡した患者が一人も出ていないことだ。「この成果は、感染者の発見から治療までのプロセスが整理されていたことによるもので、非常に素晴らしいものだった。」とネン党書記はクチ県を称賛した。
ネン党書記は、クチ県がこれまでに達成した成果は、ホーチミン市の今後の感染防止対策を研究、改善するうえで非常に貴重な基礎になると評価している。そこで、ネン党書記は、9月15日以降のホーチミン市の『新たな日常』のシナリオを準備するためのモデルケースとしてクチ県と7区を選定することを提案した。
この会議においてベトナム保健省のグエン・チューン・ソン副大臣も、 クチ県のCOVID-19感染抑制対策を高く評価した。クチ県は検査体制が充実しており、地域内のF0を殆ど隔離することに成功し、ワクチン接種も順調に進めている。
ソン副大臣は、クチ県に対して引き続き、感染対策の最前線で戦う職員の安全を確保するために検査を拡充し、クチ県へ出入りする人々を管理し、ワクチンパスポートを展開するように提案した。
これより前に、クチ県人民委員会のファン・ティ・タイン・ヒエン主席は、8月15日から31日までの県内の累計感染者数が2327人で、その全てが、適切な治療と厳格な管理を実施するために隔離、入院、ゾーニングされたと発表していた。
ヒエン主席によると、クチ県内の感染状況は多くの改善の兆候を見せている。県内の17の市町村がブルーゾーンかニアブルーゾーンに分類されており、残りのうち3ヶ所がイエローゾーン、1か所がオレンジゾーンとなっている。8月後半にクチ県は、レッド、オレンジ、イエローの3つのゾーンで全住民に3回の検査(検査率300%)を実施し、グリーンゾーンでも2回の検査(検査率200%)を実施していた。
ワクチン接種についても、クチ県は当初のスケジュールを上回るペースで実施している。これまでに、県内の18歳以上の住民の96%以上が1回目の接種を完了し、4%が2回目の接種を完了している。
F0患者の治療については、健康管理を効率的に実施することで、重症化率を低減させ退院患者を増加させることに成功した。クチ県内で隔離された3200人のうち、重症化した患者は3.5%の114名にとどまっている。
上記の成果を受けて、クチ県人民委員会のヒエン主席は感染防止対策としての、検査、追跡、隔離によるブルーゾーンの拡大という第1段階は終了したと述べた。クチ県では、9月1日から15日までは第2段階として、地域内の市中感染を抑制・管理し、グリーンゾーンを維持しながら、貧困世帯などへの社会保障を確実に実施したい考えだ。
出典:05/09/2021 VNEXPRESS
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