タクシー会社大手のVINASUNは、8期連続の四半期ベースの赤字が継続していたが、2022年第1四半期に税引き前利益が125億の黒字となった。
VINASUN社の事業活動は、2年間のCOVID-19による影響の後で、ようやく回復を見せた。先日公表された第1四半期の連結財務諸表によると、同社の売上高は前年比26%減の1640億VNDであった。しかし原価が40%減の1280億VNDとなり、売上総利益(粗利)は360億VND近くに達した
また、2022年第1四半期の財務活動による収益が前年同期の2倍以上となる43億VNDとなった。同社では他にも経費削減を進め、特に販売管理費は前年同期の半分以下となる115億VNDまで減少した。これにより同社は、3年ぶりに125億VNDの黒字となった。
この利益額はVINASUN社の2022年通期利益目標の45%を占めている。ホーチミン市で最大のシェアを誇る同社は、今期、上場廃止を避けるためにあらゆる事業活動で利益を確保するとの事業目標を設定している。規定では、3年連続で赤字を記録した上場企業は、上場廃止となる。
この良好な業績結果により、同社の株式は、この2日間、株式市場全体が急落している中で、株価を上げている。同社の株価は4月21日に1万2700VNDとなったが、同社は2020年に2070億VND、2021年に2730億VNDの赤字となっており引き続き監理銘柄に指定されている。
VINASUN社の経営陣によると、今期の事業計画は、観光産業の回復度合い、ガソリン価格の値上がり、同業種を展開する外資企業との競争など様々な要素に左右される可能性がある。
今年、VINASUN社は、ホーチミン市、ビンズン省、ドンナイ省に集中して市場シェアの回復を目指し、物流、情報技術、消費、決済などの分野で提携できるパートナーを探すとしている。また、引き続き組織改編と管理ツールの導入も進める。
2021年末時点で、VINASUN社は、1700台以上のタクシーを所有していた。同社では古くなった車両506台を処分するとともに、毎年少なくとも156台の新たな車両を購入していく計画だ。また、今後は合理的な報酬制度によって、従業員の採用活動を進めたい考えだ。COVID-19の感染拡大によって同社はドライバー1800人を含め2500人の従業員を削減していた。
出典:22/04/2022 VNEXPRESS
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