ベトナムの2021年8月単月の貿易赤字額は13億USDとなり、2021年8月までの累計貿易赤字額は37億USDを超えた。このデータは、9月1日にベトナム商工省が発表した、2021年8月までの製造業と貿易に関するレポートに記載されている数字だ。
「COVID-19の感染拡大第4波によって、多くの省や市が社会隔離措置を長期間適用した結果、ベトナムの経済と貿易に多大な悪影響が出ている。」と商工省は分析している。
2021年8月の貿易総額は537億USDとなり、7月から6%減少した。しかし、それ以前の貿易額が高い成長率を記録していたため、2021年の8ヶ月間の累計貿易額は、前年同期と比べて27%以上増加の4288億USDとなり、このうち輸入額は2162.2億USDとなった。
8月の輸出総額自体は増加したが、貿易赤字は13億USDに拡大した。2021年の8ヶ月トータルでは37億USDの貿易赤字となっている。 貿易赤字の最大の原因となっているのが、8か月間で203.6億USDの貿易赤字となっているベトナム資本企業で、外資系企業は166.5億USDの貿易黒字となっている。
4か月連続で貿易赤字が継続している状況について、商工省は通常、国内の製造業の原材料輸入は上半期に増加して年末に向けて減少する傾向にあり、一方で製品の輸出額は年末に向けて増加する傾向にあることが理由だと説明している。
ベトナム製品の輸出は、電子部品、木製品、縫製品、水産品などを中心に2021年末のショッピングシーズンに向けて今後増加していくものとみられ、商工省では2021年の貿易収支は徐々に改善の方向へ向かうと予測している。
輸出に関して、8月単月の輸出額は262億USDで前月から6%減少した。これは国内のベトナム企業と外資系企業の双方が8月の輸出額を10%(69億USD)と4.5%(193億USD)減少させたことが原因だ。
主力輸出製品である携帯電話、機械、設備、コンピューター、電子部品、縫製品などは8月の輸出額が異なる変化を示した。好調だった携帯電話は、輸出額が10.5%増加して60億USDに達し、機械設備は13%増の30億USDとなった。一方でコンピューター、電子部品の輸出額は12%減少し、縫製品が9.2%、履物も38.5%減少した。
2021年8月までの貿易総額は2125.5億USDに達した。輸出ではアメリカ向けが最も多く、前年同期比32.3%増の620億USDとなった。2位は中国向けの327億USDで、19.6%の増加となり、EU向けが14%増の260億USDとなっている。
輸入に関しては、8月の輸入額は275億USDで前月から5.5%減少した。このうち、ベトナム企業の輸入額は6%減の96.5億USDで、外資系企業は5.4%減の178.5億USDであった。
2021年8ヶ月の輸入総額は2162.6億USDで、前年同期比34%の増加となった。ベトナムの最大の輸入相手国は中国で前年同期比47%増の725億USDとなっている。以下は、韓国(346億USD)、ASEAN(280億USD)、EU(109億USD)、アメリカ(103億USD)の順となっている。
国内消費について、8月の消費財とサービスの国内小売売上高は279兆8000億VNDと推定されている。これは前月比10.5%の減少で、前年同期では33.7%も減少している。2021年1月からの8か月間で見ても、消費財とサービスの小売売上高は、前年同期比で4.7%減の3040兆VNDとなっている。
出典:01/09/2021 VNEXPRESS
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