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ベトナム法律事情Vol.23
「ナンバーワン」と謳えない?
ベトナムの広告事情

―― ベトナムのCMって、言葉はわからなくても見入ってしまいませんか? コミカルで派手だし、結構好きなんですよね。そういえば、ベトナムは社会主義国ですし、規制は厳しそうなイメージですね。

鷹野 ベトナムの広告は、主に広告法で規制されています。日本の景品表示法に相当する法律で、虚偽の広告の禁止等が定められています。ご質問の厳しい規制といえば、比較広告がよい例かもしれませんね。

 ベトナムでは、製品やサービスについて他社と直接比較する広告が、全面的に禁止されています。日本では、実際のものよりも著しく優良であると表示する場合などは禁止されますが、比較広告自体は禁止されていませんね。

―― 皆一緒であるべき。比較してはいけないってことですね。

鷹野 さらに原則として、「唯一」、「最高」、「ナンバーワン」等の最上級表現は、広告内では使えないとされています。

―― えっ、それは厳しいですね。

鷹野 例外として認められるのは、政府が認めた調査や統計に基づいている場合です。例えば、政府公認のコンテストで優勝したといった場合なら、最上級表現を表示してよいかと思います。もっとも、かなりハードルは高いですね。日本では客観的な調査さえすれば、「自社調べ」などの記載も許されていますよね。

―― 一番になんかならなくていい、みんな平等だという社会主義的理念ですね。

鷹野 いや、何でも社会主義に結び付けないでください(笑)。ベトナムでも、誤認させるような広告を防止して、消費者を保護したいという気持ちが強いと思いますよ。

鷹野 亨 Toru Takano
長島・大野・常松法律事務所ホーチミン・オフィス弁護士。2012年日本国弁護士登録以降、経済産業省での2年半の勤務を経て、現在は主としてベトナムへの進出及び現地企業への法務アドバイスを行う。