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ベトナムニュース【グルメ】創業90年、自家製麺が自慢の老舗ラーメン店

(C) VNEXPRESS

ズーン・フイさんのラーメン店は1930年代創業で、自家製麺を使ったラーメンを朝から晩まで提供し、1日約350杯を売り上げている。

この店は、ホーチミン市11区のレ・ダイ・ハン通の車が1台入れるくらいの路地の中にあるが、常に混雑しており特に朝と週末は満席になる。ホーチミン市にある他の華僑の店と同様に、この店にも中華風のデザインを施した移動式屋台が置かれている。店主によれば、現在の移動式屋台は40年近く使用しており、創業当初から数えて4代目になるそうだ。

店主のフイさんは、家業のラーメン屋を継いだ3代目だ。初代は1930年代に中国からベトナムに移住してきたトゥー・キーさんだ。最初は、路地裏でラーメンを細々と販売しているだけだったが、その後、台車付きの屋台となり、華僑が多く住むティエック市場を回るようになった。「1970年代に創業した場所から100mほど離れた場所で店を開くことになり、現在に至っています。」と57歳のフイさんは話す。

創業から1世紀近く経った今でも、この店は自家製麺の伝統を守り続けている。厨房の奥には製麺所があり、開店に間に合うように早朝から麺づくりがおこなわれている。この店では、2人の従業員が生地を素早くこね、アヒルの卵とかん水を混ぜることで、独特の黄色い生地が出来上がり、暫く寝かせてから、カットしていく

職人がカットした面をトレイに均等に並べ、麺が手にくっつかないように小麦粉をまぶすこともある。「一番難しいのは、生地を均等に伸ばすことです」とこの店で働くキム・フォンさん(29歳)は話す。

毎日3時間かけて20kg以上の麺を準備しているが、週末やテトなどの祝日にはさらに多くの麺を準備する。店主によれば、生麺はこしがあり、熱湯の中に長時間つけてもあまり伸びない。標準的なラーメンには麺2玉を使用し、麺をゆでるときに冷水と熱湯に交互にくぐらせることで、麺のこしが生まれる。

麺のお湯を切って丼にいれて、叉焼、レバー、レタス、ニラ、フライドオニオンをトッピングする。スープは豚骨と鶏ガラをじっくりと煮込んだものだ。通常は丼にスープを注いで提供するが、汁なし麺の場合は、麺とスープを別々の器にいれて提供する。中華風のラーメンでは、香草類は添えられず、ライムの代わりに黒酢が使用されることが多い。

メニューは豊富で、ラーメン、汁なし麺、ワンタンメン、水餃子入りラーメンなどがあり、価格は1杯5万5000NVD(約315円)だ。7万VND(約400円)で麺の大盛や肉の追加もできる。店主によれば、この店の看板商品は叉焼入りの汁なし麺で、殆どの客がこのメニューを注文する。この店では、ラーメン以外にフーティウやビーフシチューといったメニューも提供している。

現在は、隣の2件の土地も借りて店舗スペースを拡大しており、より多くの客を受け入れられるようになっている。店の内装は赤を基調にした中華風のデザインになっている。店には十人以上の従業員がおり、調理や配膳をおこなっているので、客は長く待たされることはない。

タイン・ビンさんは10年以上にわたって、週2回バイクで10分ほどの距離にあるこの店に朝食を食べにくる。ビンさんは常連なので、店は、注文を聞くこともなく汁なし麺をビンさんのテーブルに提供することもある。「自家製麺が大のお気に入りで、こしがあって飽きません。店の雰囲気も華僑の伝統が感じられます。」と73歳になるビンさんは話してくれた。

ドゥック・ラムさん(27歳)は、家族から紹介されてから毎週1回は必ずこの店で朝食をとるようになって1年近くになる。ラムさんによれば、メニューは他の華僑の店とそんなに変わらないが、価格は1万VNDほど高い。「でもここは、スープがおいしくて麺も自家製で気に入ってます。」とラムさんは話す。

店は、朝7時から夜中の1時まで営業しており、1日約350杯売れる。路地の入口に大きな看板があるので店を見つけるのは難しくない。メニューはベトナム語と中国語で表記されているが価格は書かれていない。路地の中にあるので、混雑時にはバイクを停めるスペースがかなり狭くなることがあるので注意が必要だ。

出典:27/02/2022 VNEXPRESS
上記を参考に記事を翻訳・編集・制作