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【社会】学生のアルバイト時間制限案が浮上

(C) VNEXPRESS

教育訓練省とホーチミン市経済-法律大学の専門家によれば、学生のアルバイト時間を週20時間に制限する提案には根拠が無く、実現性もない。

労働・傷病兵・社会省は、新たに15歳以上の生徒または、学生のアルバイト時間について学期中は週20時間以下、休暇中は週48時間以下とする初めての案を盛り込んだ職業法の改正草案の意見聴取を実施している。

この問題について教育訓練省の政治教育学生部の上級専門家であるブイ・ティエン・ズン氏は、実現不可能だと指摘した。

ズン氏は、2022年にキャリアコンサルティングと学生の起業支援に関する通達を起案した際に、学生のアルバイト時間管理に関する提案を受けたことがあると話す。しかし、政治教育学生部では、教育機関が学生のアルバイト時間を管理することは不可能だとしてこの提案を受け入れなかった。

「一部の国では学生のアルバイト時間を制限していますが、それは主に留学生に適用されており、それであれば管理は可能でしょう」とズン氏は話す。「さらに言えば、週20時間以下という数字の科学的根拠や計算方法もはっきりしません」

ズン氏は、既に上記の意見を職業法改正草案に関するコメントに組み込むように教育訓練省法務部に送付している。

これは、4月1日にホーチミン市労働総同盟が主催したこの法律草案へのヒアリング会議においてホーチミン市経済-法律大学で講師を務めるルー・ドゥック・クアン氏が述べた意見とほぼ同じだ。

クアン氏は、海外の実例を踏まえて学生と生徒のアルバイト時間規制を規定したとしても、徹底することは難しいと述べた。海外で労働時間が制限されているのは留学生で、自国の学生の労働時間を規制している国はないとクアン氏は指摘する。

ベトナムでは、殆どの大学が単位制を導入している。学生は、自主的に学習計画を立て、3~3.5年で卒業する学生もいれば8年かかって卒業する学生もいる。多くの大学の履修プログラムは、殆どが継続的に実施されているため、草案にある「学期」や「休暇」という概念は、学生にとってあまり馴染みがないものだ。

そのため、クアン氏は週ごとや学期ごとに労働時間の上限を定める根拠が不十分だと指摘している。

さらに、ベトナムでは社会的セーフティーネットが完全ではなく、教育ローンの仕組みも限定的だ。もし、学生の労働時間を制限した場合、多くの学生が学業を続けられなくなる可能性がある。

管理の面についても、大学自治の観点から学校には学生の労働時間を管理する動機もなければ、効率的に管理するためのリソースも不足している。

クアン氏だけでなく、会議に参加した多くの参加者が学生のアルバイト時間を20時間以内に制限する案を撤廃することに同意した。

職業法改正草案に対して意見を提出した省庁のうち、科学技術省と計画投資相も学生の労働時間管理の実現可能性に疑問を投げかけた。

「各教育機関は生徒や学生が施設内で就学する場合のみ管理できるが、学外でアルバイトする生徒や学生まで管理するだけの人員を確保できていない」と商工省は指摘している。

科学技術省は、もし学生のアルバイトを管理するのであれば、学期中のアルバイトについて生徒または、学生は学校の許可を得る必要があり、休暇中でも学校に通知する必要があると法律で規定する必要があると指摘する。また教育機関側にも草案のように「責任がある」とだけ記載するのではなく、生徒や学生のアルバイトの管理に関する具体的な規定を設ける必要がある。

VnExpressが3600人以上の読者を対象に実施した3月31日のアンケート調査によると、71%が学生は自由に働けるようにすべきだと回答した。学生のアルバイト時間を20時間以下に制限する案に賛成だったのは僅か14%で、残りは、学生が週に20~30時間のアルバイトをすることは合理的だと回答している。

多くの大学関係者は、学生のアルバイト時間の管理は必要だが、管理システムや検証ツールが無いため、実現可能性は低いと考えている。

出典:2024/04/01 VNEXPRESS提供
上記記事を許可を得て翻訳・編集して掲載