ホーチミン市では、大気汚染の主な原因が道路を交通する車両であることが、農業・環境省や複数の研究機関による長年の観測で明らかとなった。市は今後、「緑の都市」実現に向けた包括的対策を進める。
微粒子の濃度は乾季に高まる傾向
報告によれば、PM10やPM2.5などの粒子状物質が市内の交通車両密集地域でたびたび国家基準を超えていることが確認された。特に乾季には汚染レベルが高くなる傾向があり、年末年始にピークを迎える。
市内36地点で24時間観測を実施
ホーチミン市では、現在36の観測地点において、PM10およびPM2.5を含む微粒子の連続測定が実施されている。2021~2024年のデータでは、以下の地点で基準値超えが報告されている:
- フーラム地区(2024年)
- フイン・タン・ファット通り―グエン・バン・リン交差点(2022年)
- カットライ地区(2022年・2023年)
市は「緑の交通都市」への転換を本格化
統計によると、旧ホーチミン市域だけで960万台以上の車両(うちバイクが860万台)が登録されている。合併後の新市域では登録車両台数は1,100万台超に達する。
市は以下の分野で「グリーントランジション」を進めている:
- 電動バイク・EV化推進
- グリーン経済・農業・産業の構築
- 都市インフラ・生活様式の持続可能化
- 環境配慮型の人材育成
EVバイク転換と排ガス規制の2段階計画
市は技術者や配送ライダーを対象に、ガソリンバイクから電動バイクへの転換支援も進行中。加えて、排ガス規制の導入も二段階で進める予定である:
第1段階(2025年開始)
- EV充電インフラ整備の推進
- バスの電動化(2030年までに完全転換)
第2段階(2026年以降予定)
- 旧車両の下取り・交換支援
- EV・クリーンエネルギー車への優遇措置
- 都市中心部やカンザー、コンダオなど特定地域でのEV優遇ゾーン導入
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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