テニスとスカッシュの融合、ホーチミン市で人気上昇中
ホーチミン市で、テニスやピックルボールに似た新しいスポーツ「パデル(Padel)」が若者を中心に関心を集めている。小さなコートと独自のルールが特徴で、初心者でも楽しみやすいとして人気上昇中だ。
新鮮な体験、テニスの「弟分」
週明けの朝、ホーチミン市アンカイン街区(旧トゥードゥック市)のスポーツ施設では、「ポン、ポン」という音と笑い声が響いていた。プレーされていたのは、近年ベトナムに導入されたばかりのパデルである。
元テニス選手でコーチを務めるレ・ミン・トゥアン氏(33歳)は、「パデルはテニスとスカッシュを組み合わせたような競技で、親しみやすさと新しさを兼ね備えています」と説明する。
コートはテニスより小さく(約20m×10m)、周囲は強化ガラスとネットで囲まれている。壁に当てて跳ね返したボールを使う点が特徴で、使用するラケットは穴の空いたコンポジット(複合素材)製、ボールは空気圧を下げたテニスボールを使用する。
若者に人気、利用者は急増
会社員のグエン・ザー・バオさん(26歳)は「ミニテニスかと思ったが、壁を使った返球が意外性があって面白い。ピックルボールより運動量があって楽しい」と語る。
ホーチミン市ビンフン地区のパデル施設スタッフ、リー・バオさん(23歳)によると、数か月で来場者は3倍に増加。特に若者層が70%を占めるという。レンタルコート料金は、1コートが1時間40万~60万VND(約2,400~3,600円)程度、ラケットも5万~10万VND(300~600円)で借りられる。
簡単なルール、誰でも楽しめる
試合はダブルスが基本で、得点方式はテニスと同じ。サーブはボールを一度バウンドさせてから打ち、相手コートの対角線に入れる。ボールは一度だけバウンド可能で、その後は壁に当たっても有効とされる。
トゥアン氏は「テニスほど走り回らなくてもよい一方、壁を使った展開は頭脳的。体力的にも技術的にも若者が親しみやすい」と話す。
プレーヤーのチャン・マイ・カインさん(34歳)は「必ずダブルスなので協力が必要。ジムのように一人で黙々とする運動とは違い、交流の場にもなる」と語った。
海外経験者も参加
スペイン出身でホーチミン市在住のホルヘさん(28歳)は、「スペインではテニス以上に人気がある。ベトナムで広がるのは嬉しい」と語る。
コーチのトゥアン氏は「初心者は特に壁の使い方に慣れる必要がある。適切なシューズを履き、準備運動を怠らないことが大切」とアドバイスしている。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
ベトナム進出支援LAI VIEN