数十人が警察に駆け込み、涙ながらに訴え
ホーチミン市スアン・トイ・ソン村(旧ホックモン郡)で発生した「フイ(無尽講)」崩壊事件で、数十人の参加者が6日、地元警察に集まり、被害届を提出した。
被害額は少なくとも750億VND(約4.2億円)に上るとされる。
参加者によると、フイ(ベトナム語で“hụi”)とは、日本の「無尽講」に似た相互融資の仕組みで、複数の人が定期的に資金を出し合い、順番にまとまった金額を受け取るというもの。地域社会では古くから行われてきたが、主催者が資金を持ち逃げするなどのトラブルも多い。
「全財産を失うかも」と泣き崩れる参加者も
報道によると、事件の主催者とされる女性D氏は、複数のフイを同時に運営していた。9月末時点で被害額は750億VNDを超えたとされるが、SNS上では総額2000億ドン(約11.4億円)に達するとの情報も広がっている。
「このままでは全財産を失ってしまう」と涙ながらに訴える参加者もおり、事件は地域社会に大きな波紋を広げている。
主催者は「資産を売って返済する」と説明
地元警察によると、D氏は既に当局と面会し、夫とともに資産を処分して元本を返済する意向を示している。最初に10%を返済し、残りを分割で返すと説明したが、被害者が多数にのぼるため、実際の返済には時間がかかる見通しである。
当初は民事トラブルとして処理されていたが、被害届が増加し、警察は刑事事件としての可能性も視野に入れて調査を進めている。ホーチミン市検察庁にも被害者団体が支援を求める申し立てを行った。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
ベトナム進出支援LAI VIEN