ベトナム中部の中核都市ダナン市では、記録的な大雨と洪水の恐れが高まる中、ダナン市人民委員会が各部局および市内の街区・村に対し、豪雨・鉄砲水・地滑りへの警戒と、避難者の生活支援を徹底するよう指示を出した。避難所では、住民が「飢え」や「寒さ」に苦しむことのないよう、物資供給を確保することを求めている。
洪水・土砂災害のリスクが急上昇
27日午後、ダナン市人民委員会のチャン・ナム・フン副主席は、各部局や公安、国境警備隊、各区・郷・坊の人民委員会に向けて、豪雨・洪水・地盤崩落への緊急対応と復旧対策を求める通達を発出した。
人民委員会によると、現在ブーザー川・トゥーボン川の水位が急上昇し、警戒レベル3(最高レベル)に達している。予測モデルでは、土壌飽和度が95%を超える地域もあり、小規模河川での鉄砲水や斜面崩落、地盤沈下などの発生リスクが極めて高いという。
今後数日間、雨と洪水の状況はさらに複雑化するとみられている。
各行政区に厳戒体制を指示
ダナン市は各武装部隊、関連部局、街区、村の人民委員会に対し、常時警戒監視体制を求め、最新の気象警報や防災情報を迅速に住民へ伝達するよう指示した。
各地の人民委員会は、危険地域の点検と安全確保を徹底し、とくに低地帯や河川沿い、山岳地などの高リスク区域では、避難誘導を強化するよう求められている。
また、市は、深い冠水路や急流、堰や橋梁、土砂崩れが予想される場所での通行を厳しく禁止。住民や車両の立ち入りを制限するよう要請した。
避難所の生活支援を徹底 —「飢えも寒さも起こさない」
さらに、各地では避難所の運営体制を強化し、避難住民の食料・生活物資を確保するよう求められている。
「どの避難所でも、住民を飢えさせず、寒さにさらさないようにする」とダナン市人民委員会は強調した。
土砂崩れ危険地域の特定と長期対策へ
ダナン市は農業・環境局に対し、各地の土砂崩れ発生箇所および危険地域を早急に特定するよう指示。
また、短期・長期の防災策を検討し、2026〜2030年の中期計画に「災害危険地域からの移住プロジェクト」を盛り込むよう提案している。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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