国家気象予報センター「最高レベルの警戒を」
国家気象予報センター(NCHMF)のマイ・バン・キエム所長は、台風13号「カルマエギ(Kalmaegi)」について「非常に強い勢力を持ち、陸地から遠く離れていても中部地方に極端な気象をもたらすおそれがある」と警告した。
キエム所長は、最大レベルの警戒態勢で臨む必要があると述べ、災害リスクの等級は「レベル4」であり、2024年の台風「ヤギ(Yagi)」と同等であると強調した。
最大風速166km、時速25kmで西北西に進行
国家気象予報センターによると、6日18時時点で台風カルマエギの中心は北緯12.2度、東経116.6度付近にあり、チューンサー諸島のソントゥタイ島から東北東約260km、ビンディン省のクイニョン市から東南東約830kmの海上に位置している。
中心付近の最大風速はレベル14(時速150〜166km)、瞬間最大風速は、レベル17に達する。
今後3時間で、台風は西北西方向に時速約25kmで進む見込みである。
ダムレイ、モーラベに匹敵する勢力
中部・高原地域では豪雨と洪水への警戒必要
キエム所長は、台風カルマエギは2017年の台風ダムレイ(Damrey)および2020年の台風モラヴェ(Molave)に匹敵する進路と影響を持つと述べた。
今回の台風は、中部のクアンガイ省からザライ省にかけて上陸する可能性があり、災害リスク等級「レベル4」が発令されている地域は、チューンサー諸島北部海域からクアンガイ省〜ダックラック省沖、リーソン島周辺および沿岸部である。
特に中部高原地帯では、台風による大雨や洪水のリスクが高く、過去数日間の降雨でダムや貯水池の水位が高い状態が続いているため、氾濫や土砂崩れの危険性が指摘されている。
農業・環境省が緊急会議 各地に厳重な監視を指示
同日、農業・環境省のレー・コン・タイン副大臣は、台風カルマエギへの対応に関する緊急オンライン会議を主宰した。
タイン副大臣は、中央および地方の防災当局に対し、予報・警報を密に連携し、沿岸部から各市町村レベルまで即時共有する体制を維持するよう指示した。
特にクイニョン港を含む主要港湾では、過去に大型船の被害が発生した事例があるため、海上輸送・港湾での安全確保を最優先とするよう要請した。
また、上陸時には台風の勢力がレベル12以上(非常に強い台風)に達する可能性があるとして、各予報機関に対し継続的な監視と情報提供を求めた。
気象観測員の安全確保も要請
さらに、気象局には、現場で観測業務に従事するスタッフの安全を最優先とするよう指示が出された。観測体制を維持しつつ、台風13号による人的被害と経済的損失を最小限に抑えることが求められている。
レベル4災害リスク発令の基準
気象当局によれば、「災害リスクレベル4」は以下の場合に発令される。
- 南部でレベル10〜11の台風が陸上で活動する場合
- 北部・中部・高原地域の沿岸・内陸でレベル12〜13の台風が活動する場合
- 北部・中部の沿岸・内陸でレベル14〜15の台風が活動する場合
- 南シナ海(チュオン・サ・ホアン・サ諸島を含む)でレベル14以上の台風が活動する場合
台風カルマエギはこれらの条件に該当しており、今後数日の進路と勢力に最大限の警戒が必要である。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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