ロシア連邦会議(上院)のアンドレイ・ウラジーミロヴィチ・ヤツキン第一副議長は、2025年末までにロシア人観光客のカインホア省への来訪者数が50万人に達すると予測した。また、同氏は、ベトナム中部で起きた洪水被害の復旧支援に協力する意思を表明し、ベトナムの学生への海事分野の奨学金提供にも前向きな姿勢を示した。
カインホア省指導部がロシア上院代表団を受け入れ
12月3日午後、カインホア省党委書記のギエム・スアン・タイン氏は、ロシア連邦会議代表団を受け入れた。代表団はヤツキン第一副議長が団長を務めている。
今回の訪問は、ベトナムとロシアが2025年に国交樹立75周年を迎える節目にあたり、両国の伝統的友好関係と包括的戦略的パートナーシップの強さを示すものとなっている。
カインホア省の現状:面積拡大、人口220万人、ロシア人観光客が急増
ギエム・スアン・タイン党委書記によれば、2025年のニントゥアン省との合併後、カインホア省は面積8,555平方キロメートル、人口約220万人となり、約500kmに及ぶ海岸線を有する省となった。
2025年1〜9月における海外からの観光客数は約430万人で、このうちロシア人は333,029人と2024年の3倍に増加した。
また、カインホア省のロシア向け輸出額は約2,900万USDで、主な品目は水産物・コーヒー・繊維製品となっている。現在、ロシアの5つの航空会社が週30便、ロシア12都市とカインホアを結ぶ直行便を運航している。
カインホア省がロシアに求める4つの支援分野
カインホア省指導部はロシア側に対し、以下の4分野での協力強化を提案した:
- サンクトペテルブルクとの提携深化(2025年3月に覚書を締結済み)
- エネルギー産業、再生可能エネルギー、ハイテク、港湾、人材育成への投資誘致支援
- 両国の観光企業のプロモーション事業参加支援
- 行政管理における科学技術の活用ノウハウの共有
ヤツキン第一副議長:復旧支援と海事分野の奨学金提供を約束
ヤツキン第一副議長は冒頭で、洪水被害に遭った同省に対し哀悼と励ましの意を表明し、「復旧過程で支援が必要であれば、ロシアは常に協力する」と述べた。
また、同省が維持している「ベトナム・ロシア友好記念碑」への感謝を述べ、両国関係の象徴的存在であると評価した。
さらに、ロシアは再生可能エネルギー、AI、デジタル技術に強みを持つと説明し、「AI分野の協力は優先分野とすべきである」と強調した。
同氏は、カインホア省が海事教育機関を多数有していることに触れ、「ロシアは海事分野の奨学金を提供する用意がある」と述べた。
ロシアのMIR決済が順調に稼働、カインホアの競争力を高く評価
ヤツキン第一副議長は、カインホア省でロシアの決済システム「MIR」カードが順調に利用されている点を高く評価し、「大きな競争優位であり、省はこの強みを生かすべきである」と述べた。
さらに、2025年末までにロシア人観光客が50万人に達するとの見通しを示し、
サンクトペテルブルクとの提携内容を着実に実行するため努力することを約束した。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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